風化させてはならない。被災した友人宅で痛感したこと

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:つよぽん
性別:女
年齢:38
プロフィール:2児のアラフォーママです。2018年7月に西日本豪雨を経験。前向きに生きることの大切さを学びました。

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私は四国在住の38歳です。比較的自然災害の少ない地域ですが、2018年7月に未だ経験したことのない大豪雨に見舞われました。その後、最大震度7を観測する「北海道胆振東部地震」や大型台風など、次々と自然災害が発生しています。いつどこで自然災害が起こるか分からないことを痛感しています。

忘れてはならないのが、被災した人たちのこと。時間が経過するにつれ、風化してしまうのが現実です。私は実際に西日本豪雨を経験したことにより、被災した人たちのことを忘れてはならないと強く感じています。

我が家は大きな被害はありませんでしたが、となり町は水没し、壊滅状態に陥っていました。仲の良い友人も、今年新築したばかりの一軒家が2階部分まで水に浸かり、甚大な被害を受けました。

私は少しでも力になろうと、友人宅の片付けや泥運びのお手伝いに足を運びました。まわりを見渡すと至る所で山肌が崩れていたり、家の窓ガラスが割れていたり......。家の屋根が剥がれ、崩れかけているところもありました。

まるで映画のワンシーンを見ているような風景が広がっていたことを、時間が経った今でも鮮明に覚えています。友人の場合は、通常の生活に戻るまで2カ月以上かかったそうです。なかには家が水で流され、仮設住宅で暮らしている被災者も多くいます。まだまだ支援が必要であることを、日本じゅうに伝えたいです。

2018年10月の週末、被災した友人が家に招待してくれました。泥で汚れていた家具などはすべて撤去され、きれいに片付いていました。ただ外壁や壁を見ると、2階部分まで浸水した高さまで泥汚れが薄く残っており、災害の恐ろしさを改めて実感します。

「本当に大変だったね......」と友人に声をかけると、「家があるだけ幸せだから、泣き言を言っていられない」と強い眼差しで話してくれたのが印象的でした。そして私が片付けの手伝いに来てくれたときは、本当に涙が出るほどうれしかったと言ってくれました。何度も足を運べなかったのに、そこまで感謝してもらえるのが申し訳ないくらいです。

続けて友人は「被災したことで、まわりをよく見られるようになった。協力し合う意識が強くなったし、人に感謝する心を学んだ」と言っていました。強く前向きな姿勢を見て、見習うべきことがたくさんあると感じました。

また友人の子どもからも、ひと回りふた回りも大きく成長したと感じることがありました。リビングの壁に小学二年生の女の子が描いた絵が飾られていました。家族や近所の人たちが首にタオルを巻き、汗を流しながら泥運びをしている姿が描かれていたのです。顔の表情を見ると、みんな笑顔でした。絵のタイトルは「みんなありがとう」です。

描かれた絵には子どもが素直に感じた感謝の心が現れていて、胸を打たれました。大人だけではなく、子ども自身も得たものがあったのだと思います。とても感慨深い絵でした。

帰宅するとき、友人の子どもが「また来てね!」とキラキラした笑顔で見送ってくれました。なんだか涙があふれそうな瞬間でした。当時は子どもの心のケアをする余裕さえなかったことでしょう。そんななかで、大人の背中を見て乗り切ってきた子どもの気持ちを考えると、本当に胸が痛かったです。

新たなスタートをきった友人家族を見ることができ、安心したのと同時に背筋がピンと伸びました。友人家族を見習うべきことがたくさんあると思ったからです。どんなことがあっても前向きに! 改めて自分自身を見直す、いい時間になりました。

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