「家庭崩壊はあんたのせいだよ!」20年たっても納得できない言いがかり

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:gaspal
性別:女性
年齢:42
プロフィール:私42歳、夫53歳、小学5年息子の3人暮らし。兼業主婦です。

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私が大学生だった20年ほど前のことです。

当時、大学の「アルバイト紹介部門」の紹介で、家庭教師のアルバイトをしていました。

家庭教師先の家族構成は、40代と思われる両親と3人の子どもたち(小学5年生男子、4年女子、2年女子)の5人家族でした。

最初は一番上の小学5年の長男を教えていましたが、しばらくしてご両親から「下の妹たちも教えてほしい」と言われ、私は3人の小学生を教えることになりました。

「学校の予習・復習を中心に教えてください」とご両親から要望があったので、決まった時間内に3人のお子さんを指導すること自体は、大変ではありませんでした。

しかし、勉強を教えていると予想もしなかったことが起こったのです。

例えば、子どもたちが私と勉強している最中なのに、すぐそばで母親が大音量でテレビをつけて、大声で「この人、バカだわー」などとテレビにコメント...。

また、やはり勉強中にもかかわらず、父親はお酒を飲みながらラジオで野球を聞き、酔っ払いながら大声で応援。

贔屓のチームが形勢不利になると、勉強中の子どもたちに暴言を吐くのです。

「おい、勉強なんか辞めちまえ! 野球選手になって億の金を稼げ!」

「勉強なんかしたって金にはならないんだぞ!」

さらに、母親はテレビを見ながら子どもたちに「お米炊いといて」「おかずの下ごしらえに野菜切って!」と平気で言います。

「子どもの学習能力を伸ばしてください」と言っていたのに、どうなっているんだ!と私は憤慨。

つい、両親に「今はお子様方の勉強時間です!」と言ってしまいました。

すると、両親のけんかが始まります。

「ほら、お前がテレビとくっつき虫だから悪いんだぞ!」

父親が母親に責任をなすりつけようとすると、母親も黙っていません。

「酒飲んでる酔っ払いの戯言がうるさい!」

週2回の指導は毎回こんな調子なのです。

私も行くのが嫌になってきましたが、懐いてくれた子どもたちが心配でした。

3人とも勉強熱心だったので、投げ出していいものかと悩みました。

そして、家庭教師を始めて半年近くたった頃です。

いつものように家庭教師に行くと、子どもたちが口々に「お母さんが家を出て行った!」と言うのです。

びっくりしましたが、お父さんが私に言った言葉はさらにびっくりしました。

「先生、あんたのせいだよ」

私はその場で大学に電話して、即刻その家の家庭教師を辞めました。

「家庭崩壊が私のせい?」

20年たっても納得がいかないですが、今でもあの気の毒な子どもたちはどうなったのかな、と思います。

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