<この体験記を書いた人>
ペンネーム:あいこ
性別:女性
年齢:55
プロフィール:子どもが自立し、ちょっと空の巣症候群。
今から20年ほど前、夫(当時30代前半)が一度浮気をしました。
古い言い方かもしれませんが、いわゆるワンナイトというやつで、取引先の女性と飲んでいて、いい雰囲気になり...ということです。
気づいたきっかけは携帯電話のメールでした。
20年前のある日、居間に置いてあった夫の携帯電話が光って、メールの通知がきました。
画面にパッと差出人の名前が出るのですが、何気なく見ると女性の名前だったのです。
夫は人付き合いが悪く、女友だちなどいないため、すぐに怪しいと思いました。
当時、夫は携帯にロックなどかけていなかったため、よくないこととは知りつつも、メールを見てしまいました。
そこには、昨日の夜は楽しかった、また会いたい、といった内容が書いてあったのです。
一気に頭に血が上ってしまい、私は部屋にいた夫をすぐさま問い詰めました。
「あなた浮気したの!?」と。
自分の声が怒りに震えてしまっていたのを覚えています。
すると夫は、全く悪びれず「そんなに怒ることじゃないだろ」と開き直りました。
一瞬焦ったようですが、やがていつものように威圧的に「一回だけなんだからそんなに怒ることでもない、妻は許して当然のこと」と主張してきたのです。
言い方も脅しているような怖い声、口論になったときの夫はいつもこうでした。
謝ってくるだろうと思っていた私は、悲しいやら怖いやら情けないやらで、ボロボロと泣いてしまいました。
当時はまだ娘も幼くて、専業主婦だった私が離婚して一人で娘を育てることになれば、満足に大学にも行かせてやれないかもしれません。
それでも、全く悪びれない夫のことが本当に嫌になってしまって「離婚する!」と言ってしまいました。
それでも夫には全く響かないようで、「俺は離婚しないから」と言ったっきりテレビを見ていました。
その後も文句を続けたら「うるせぇな馬鹿が!」と怒鳴られました。
あの日は散々泣きましたが、結局私に経済力がないため、そのままなし崩しに許してしまった形になっています。
少なくとも、夫は私がもう許したと思っているのでしょう。
しかし、あれからどんなにいい顔をされても、夫に対して冷めている自分がいます。
気持ちはぷっつり切れてしまいました。
たかがワンナイトかもしれません。
でも、これは私の偏った考えかもしれませんが、反省しているかそうでないかで、かなり印象が違うと思うのです。
20年たった今も憎らしくて仕方がないですし、本当に腹が立ちます。
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