<この体験記を書いた人>
ペンネーム:夏子
性別:女性
年齢:46
プロフィール:同じ年の夫と私、子どもの3人で郊外の住宅街に住んでいる主婦です。毎日のんびり近所の公園を散歩して癒されています。
2006年、私と夫(同い年)が30歳で新婚の頃の話です。
当時は仕事が忙しく、夫婦で新居を何軒も内見する時間がどうしても作れなかったため、ネットで見た間取り図のみで契約したアパートに住むことになりました。
実際に住んでみると、近所に「空き巣に注意!」というのぼりが多いことに気付きました。
広報誌に掲載されていた統計を見ても、周辺の地域よりも空き巣や窃盗が多い地域だったのです。
治安に不安はありましたが、アパートは清潔で防音性もよく気に入っていましたし、すぐ引っ越すこともできません。
住んでいた部屋は1階の奥の角部屋です。
通行人の目線が気にならない反面、空き巣に狙われやすいと感じました。
「私たち、帰りが遅いしちょっと怖いね」
「空き巣と鉢合わせしたら最悪だね」
「戸締り気を付けようね」
などと夫婦でたびたび話をしていました。
その頃、夫の帰宅はいつも夜11時半くらいで、私は夜10時くらいに最寄り駅に着き、スーパーで買い物をして10時半くらいに帰宅する生活でした。
ある日、いつものように10時半頃に帰宅すると、真っ暗な室内で風に吹かれたカーテンが揺れており、窓が開いているのが分かりました。
「もしかして空き巣!?」
泥棒はもう帰った後か、まだ室内に潜んでいるのか...。
どちらだろうと不安になりました。
まだいるなら、女が一人で帰宅したのは足音で分かっているはずです。
このまま部屋に上がって、もしも死角に隠れている泥棒と鉢合わせたら悲惨です。
泥棒がいるなら私がいる玄関ではなく、開いたままの窓から逃げてほしいと思いました。
ガラケーで110番を入力して発信ボタンに指を置いた状態で、15分ほど真っ暗な玄関先に立っていました。
その間、不審な物音もないので恐る恐る部屋に入ると、誰もいないし盗られたものもないと分かりました。
ホッとして一息つく暇もないまま超特急で洗濯や夕食の支度をしながら、もし夫が窓を閉め忘れていたのだとしたら、初めての夫婦げんかになると思いました。
やっと一段落した11時半に夫が帰宅し、窓が開いていたことについて尋ねると「あっ、ごめ~ん! 換気して閉めるの忘れた」と軽い返事が...。
自分は怒ってしまうと思っていましたが、夫がマッチョな巨体を小さくしてちょっと恥ずかしそうにしている様子があまりにかわいくて...。
つい「もう、窓開いててギョッとしたよ。次からちゃんと閉めようね」と許してしまいました。
それにしても、日頃から空き巣に気を付けようと言っていたのに、とても不用心で驚きました。
夫はその後もたびたび窓を閉め忘れていて、何度言っても直りませんでした。
2007年に現在の住まいに引っ越してからは、一戸建てということもあり窓の数が増えたので、閉め忘れはさらに頻発しています。
私が普段開けない窓を夫が開けて、私が気付くまで1週間以上開きっぱなしだったこともありました。
結婚して15年以上たった現在では、夫が閉め忘れそうな窓や換気したくなるタイミングが分かってきました。
夫にきちんと窓を閉めてもらうのは諦めましたが、私が閉め忘れを発見する精度が上がったので「まぁ、いいかな」と思っています。
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