※この記事はダ・ヴィンチWebからの転載です。

 子どものスマホ問題について言及されると耳が痛い。わが家の小学生も、最近の子どもたちの例に漏れず、スマホやゲームにハマっている。学校から帰ったら宿題もせず、真っ先にスマホやゲームに向かう。最近はまわりにも一人っ子が多いので、いつもひとりでゲームをしている一人っ子たちが集まると、そこでもまたゲームが始まる。楽しく遊んでいるのはいい。問題なのは、約束通りにやめられないことだ。

チェックリストに当てはまったらスマホ依存

 精神科医であり評論家でもある和田秀樹さんの新刊『スマホNO! 精神科医が教える「脳を壊さない」使い方』(自由国民社)に、「スマホ依存度」のチェックリストが載っていた。下記がその一部だが、息子の行動にかなり当てはまっていて驚いた…。




・予定したより長くスマホを使ってしまう
・止められると「あと数分だけ」と言うことがある
・スマホ時間が多すぎて仕事や勉強に影響が出ている
・心配事をスマホの心地よさでまぎらわそうとする
・スマホなしの生活は退屈、空虚、あるいは楽しくない
・使用の制限や完全にやめることを考えると、機嫌が悪くなったり、イライラしたりする
※各項目の文章を一部省略



 本書は、子どもに限らず、あらゆる世代のスマホ依存によるリスクと、スマホと上手に付き合うための提案が書かれている一冊だ。まだ小さな子どもに依存度の高さが見られたら即刻取り上げてもいいのでは、という著者の指摘もあり、やっぱりそうかとガックリしてしまった。

「勉強ができない」と「勉強ができていない」は違う

 子どものスマホ依存が良くない理由はたくさんあるが、そのひとつは学力が落ちるからだという。過去の全国学力テストでも、スマホの使用時間が「1日30分未満」「30分〜1時間」「1時間〜2時間」と長くなるほど正答率が低く、スマホの使用時間が長いほど成績が悪くなることが証明されているそうだ。学力が落ちるのはシンプルに、スマホが勉強時間を削っているから。日々の積み重ねで、1日2時間以上ともなると結構まずい…。教育にも詳しい著者の発言だからこそ説得力がある。




勉強しているのだけどできないのか、勉強経験が乏しくてできないのかというのは、大きな違いです。



 学校の方針を信じるならば、宿題は、子どもの学力をつけるために必要だから出されている。中高生ともなれば受験が関わってくるから、家庭によって学習への意欲は違うと思うけれど、小学校で習う計算の基礎や漢字の多くは、将来社会人として生きるために必須な内容だと聞いたことがある。

 スマホの扱い方がまだわかっていないような子どもに現物を与え、その管理ができないまま勉強の機会を奪い、「勉強ができていない」状況。これはきっと親の責任でもあって…。ずっと目を背けてきた現実を突きつけられてしまった。

スマホ問題に危機感を感じて家族会議

 著者は、子どもがスマホ依存から抜け出す方法についても多数提案している。「家ではスマホを取り上げる」「親同士でネットワークをつくる」「スマホより楽しいことを見つける」など、いますぐできることばかりだ。とにかく大事なのは、依存症っぽくなっている子どもから「スマホを引き離す」ことだという。

 わが家では何ができるのかと夫婦で話し合ったところ、「鍵をかけたボックスにスマホをしまう」「(そもそも親のお下がりを渡しているだけだし)アプリを消しちゃったからもうゲームはできないと子どもに言う」などの意見が出た。わが子はまだギリギリ親の意見を聞いてくれる年齢だから、親子の関係が気まずくならない程度に説得して、なんとかスマホとわが子を引き離したい!

 そもそもスマホの話で耳が痛いのは、やりすぎは良くないとわかっているのに仕事や家事から手を離せず、ついスマホに子守りをさせている現状があるからだ。「忙しすぎて子どものスマホ管理まで手が回らない」と言い訳したくもなるが、誰かの手助けや社会が変わるのを待っていたら、子どもはあっという間に成長してしまう。気づいたら手遅れになるかも…。重い腰をあげるためにも本書が役立ちそうだ。

文=吉田あき

『スマホNO! 精神科医が教える「脳を壊さない」使い方』
(和田秀樹/自由国民社)

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