会場に入る前から泣き出し、参加を拒否した3年目の夏祭り。クリスマス会では少し嫌そうにしながらも、泣かずに参加することができた!
――リュウ君のこうした拒否反応、いつから不安を感じていましたか?
まるさん(以下、まる) 保育園2年目のクリスマス会です。毎日通っている保育園なのに、どうして息子だけこんなに泣くんだろう、これも特性なのかな...と不安に思いました。
――漫画の中では「雰囲気の変化に敏感だから?」と推測していますが、他の場所でリュウ君が拒否反応を示したことはあったのでしょうか?
まる 実は環境の変化に対する息子の激しい拒否感は、保育園での行事のときだけなんです。息子は人見知りも場所見知りもあまりないので。この4月から保育園が変わったんですが、初日にちょっと泣いたくらいで2日目からはケロッとした顔で登園しています。でも、そんなにひどくはないですが、保育園に行き渋りすることもあります。息子なりに我慢したり、頑張ったりしているのかもしれませんね。ただ、「行かない!」と抵抗されると本当に動かないんですよ。
――そんな時はどう対応しているのでしょうか?
まる 小さい頃はダダをこねても泣いても抱っこしちゃえば何とかなりましたが、最近はそんな体重じゃないし、踏ん張られたりしたら私だけの力じゃ動かすのも大変! 泣いて嫌がっているときは「じゃあやめよっか」と声かけしても聞こえないため、移動させるのが難しくて...。そういうときは周りの人の力も借りて、声かけを手伝ってもらっています。
――クリスマス会を乗り越えたリュウ君、この後、夏祭りもクリアしたそうですね。
まる はい! 保育園が変わったのと、コロナ禍のせいで保護者不在の開催でした。新しい環境、しかも私もいないため心配でしたが、先生に聞いたらとても楽しんでいたそうです。もしかすると、保護者など、普段いない人たちがおらず、いつもの先生とお友だちだけだったのが良かったのかもしれません。先生に「去年は大泣きしたんです」と話したら驚かれ、「今日はずっと楽しそうにニコニコしていましたよ」と教えてくれて、私もうれしくなりました。
昨日できなかったことが今日はできるように。子どもの小さな進歩や成長を見守ることが親としての喜びに違いない。
「どうしてうちの子が!?」と悩み、苦しみながらも、少しずつ成長する息子の姿に力を得て、一歩ずつ前に進んでいくまるさん。発達障がいを「障がい」ではなく「個性」と思えるほど子どもに寄り添い、一緒に成長していく姿を『シンママのはじめて育児は自閉症でした』で見守っていこう。