「夫に誤魔化しをきめる」褒められると、自分のクソ味が体にしみわたってつらい/ただの主婦が東大目指してみた

「夫に誤魔化しをきめる」褒められると、自分のクソ味が体にしみわたってつらい/ただの主婦が東大目指してみた tadano_todai12-2.jpg

とりあえず文科系に必要な試験問題を、ネット上で入手してひと通り印刷した。英語やら数学やら、何年振りだろう? 得意科目で散々な結果だったら、きっとショックを受けて萎えちゃうだろうなぁ。よし、だったらどちらかというと苦手な数字からはじめよっかな。

とりあえず解けそうな問題から手をつけることにした。おっと......昔得意だったはずの微分積分ですら完答できそうにないぞ。......出だしでショックを受けるのはかなりまずい。うん、ちょっとスマホでヒントを見ようかしら。まだ受験生1日目だしね......?......は?

アラサーになって脳みそが老化してるから? 問題が難しすぎるから? 東大レベルだから? 1時間も集中すると頭がぼんやりしてくる。

 

......やめだやめだやめだ。ぼうっとしながら勉強してもまったく身につかないし。

何より出だしって一番大事でしょう? 仮眠をとって一旦リフレッシュしよう。たしか15分刻みで目を覚ますと、レム睡眠とノンレム睡眠がどうとかで、すっきり目覚められるとか、どっかで聞いたことあるし。大丈夫、おやすみなさい。

━━そして、数学の大問3の(2)まで解いて、終了してしまった。ちなみに、引越しの準備は一切してない。

どうやらクズにつける薬は、志や夢ではなかったみたいだね。

あぁ、残り少ない貴重な1日だったのに。思い返してしばきたおしてやりたくなったよ、このおバカを。

 
※本記事はただっち 著の書籍『ただの主婦が東大目指してみた』(フォレスト出版)から一部抜粋・編集しました。
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