手塩にかけた子どもが一人暮らしをはじめるのは寂しいもの。しかし、中には「早く実家から出ていってほしい」と思う母親もいるようです。大学3年生のお子さんを持つ50代女性のエピソードに、多くの反響が上がりました。
だらしない息子を追い出したい両親
投稿によると、私大の理工学部に通う息子の良いところは、特に素行も悪くなく教授や友人との関係も良好なところ。難関大学というわけではありませんがしっかり卒業もできそうで、バイトも続いています。しかし、実家に経済的な余裕があると思って楽をしているように見え、だらしなさを指摘しても「ハイハイわかりましたよ」といった感じで済まされてしまうそう。
部屋を汚く使う、光熱費を無駄遣いする、やたらと洗濯ものを出す、さらに授業のない日は昼過ぎまで寝ていたりと自立心の足りなさが垣間見える息子。「さっさと自立して出ていってほしい」という意見は夫とも一致していて、自立を促すためのアドバイスを求めていました。
アドバイスの大多数を占めたのが、「就職したら出ていってもらえばいい」「就職のタイミングで家に生活費を入れさせて、嫌なら一人暮らしをさせる」というもの。「ウチも全く同じ! 家から出てどれだけ甘やかされていたのか分かってほしい」「就職したら独り立ちしてほしいですよね...」と共感の声も上がっています。
"一人暮らししたくない"社会人は意外と多い?
「社会人になったら一人暮らしさせる」というアドバイスが大多数を占めましたが、新社会人はどのくらいの人が一人暮らしをしているのでしょうか。
2017年に「株式会社モニタス」が行った調査によると、就職をした当初の"一人暮らし率"は33.1%。実家暮らしが59.2%なので、意外と少ないことが分かります。ちなみに、1年目の家賃は"5万円台"が最多の22.6%。"4万円台"、"3万円未満"が続きますが、首都圏だけで見てみると5万円台と6万円台が同じ19.3%、次いで8万円台、7万円台という結果になりました。
さらに、2013年に「株式会社オウチーノ」が20代社会人を対象に行った調査を見てみると、"実家暮らしで家に生活費を入れていない人"は26.8%。7割以上が実家にお金を払っているようです。ちなみに最も多かったのが3万円、次に2万円、5万円の順番になりました。
同じ調査では、「あなたは何歳までに実家を出る予定ですか?」と質問。「(結婚、転勤など)やむを得ない事情がない限り出る予定はない」と答えた人が56.3%に上ることも分かっています。実家を出る気がない子どもは意外と多いのかもしれませんね。
文/藤江由美