気持ちの良い天気が続く季節となりました。雲一つない、青く澄みきった空。力強い太陽光のエネルギーをあふれんばかりに湛えた空気。
そろそろコートをしまって、軽やかな服に着替えたい。ぶ厚いお布団をしまって、軽やかな肌かけぶとんやタオルケットを出そうかな...なんて考えている人も多いことでしょう。
5月10日のアマゾンランキング「収納用品」部門の売れ筋ランキング1~10位を調べてみると、1位、2位、5位、7位、9位に「布団・衣類圧縮袋」がランクインしていました。
1位 Vacplus ふとん圧縮袋 衣類圧縮袋 3枚入 ポンプ付き 100*80cm
2位 【Amazon.co.jp限定】 衣類圧縮袋 ML各5枚 10枚組 (Bon Voyage Go Goセット)
3位 アイリスオーヤマ チェスト ワイド3段 幅54×奥行40×高さ62.5cm ホワイト/クリア W-543
4位 スコッチブライト おふろブラシ ハンディブラシ S バスシャイン B-552
5位 Vacplus ふとん圧縮袋 衣類圧縮袋 2枚入 ポンプなし 掃除機対応 100*80cm
6位 平安伸銅工業 突っ張り棚 強力伸縮タイプ ホワイト 耐荷重30~13kg 幅63~93cm KB-63
7位 Vacplus 衣類圧縮袋 衣類圧縮袋 10枚入 掃除機不要 旅行 ガーメントバッグ
8位 ハイパーフック かけまくり メタルフックS HHT22M-S2
9位 【Amazon.co.jp限定】 掃除機不要衣類圧縮袋 ML各5枚 10枚組 旅行用
10位 蝶プラ工業 ペーパータオルケース
※amazon 「収納用品」売れ筋ランキング1位、2位、5位、7位、9位(2018/05/10)
Vacplus ふとん圧縮袋 衣類圧縮袋 3枚入 ポンプ付き
【Amazon.co.jp限定】 衣類圧縮袋 ML各5枚 10枚組 (Bon Voyage Go Goセット)
この季節、衣替えと同時に、羽毛布団、こたつ布団などを片付ける方も多いと思います。2010年に無印良品「くらしの良品研究所」が調査した「ふとんについてのアンケート」では、冬の寝具として実にベッド派の81%、ふとん派の73%が「羽毛のかけ布団」を使用していました。
「羽毛のかけ布団」の各機能について、どのくらい満足しているかを比較したデータでは、「コンパクトさ、収納しやすさ」について「満足」と答えた人はたったの36%。残りの64%の人は「かさばるなあ...」という不満を抱きながら羽毛布団を使用しているようです。
では、買い替えをする場合にどういう機能を重要とするか、を比較したデータでは「コンパクトさ、収納しやすさ」を最も重視する人が48%。ふとんの機能としては大切なのでは?と思われる「フィット感」や「弾力性」などを抑え、ダントツの1位です。羽毛布団の収納性に関して、狭い日本の住居では、みんなが頭を悩ませていることの表れといえそうです。
1位になった圧縮袋のメーカーが記した機能として「布団、枕や大きめの衣類などを簡単に収め、最大3/4の収納スペースを省くことができます」とありました。押し入れのスペースが最大3/4節約できるとしたら...この季節に圧縮袋が上位に躍り出るのも納得です。
ちなみに圧縮袋が発明されたきっかけも布団にあります。1980年代に、大手布団メーカーで下取りの古い布団を回収する仕事をしていた人が、車内に充満するニオイに困っていました。そこで大きなビニール袋に入れることを思いついたのですが、手で押して空気を抜くとかさばる布団が圧縮されることに気づいたのが始まりなんだそうです。ちょっとした思い付きが、日本人の収納を劇的に変えるきっかけになったなんて、おもしろいですね。
さて、1位になった「圧縮袋」は、手動の専用ポンプで、空気を吸い出す作業ができるように工夫されています。
使用している人のレビューを見てみますと、「今まで押入れにパンパンに入っていたものが圧縮袋に入れたら他のものも余裕で入るくらいすきすきになりました。」「初めて圧縮袋を購入しましたが、使いやすく、収まりきらずに困っていた押し入れの布団もスッキリ収納できました」というような高評価が圧倒的な数を占めていました。多くは冬布団、冬物衣類を押し入れに収納するときに使用しているというコメントでしたが、中には夏物衣類をたくさん入れる、引っ越しや帰省の際に、荷物を小さくまとめるために使用する、などの用途も見られ、みなさん思い思いに使用されていることがうかがえます。
また、2位、7位、9位に入っている掃除機不要の小さな圧縮袋は、後ろからぐるぐる巻いて空気を出すだけのお手軽仕様で「海外出張用に購入しました。帰りはお土産で荷物が増えましたが、おかげさまで全て持って帰って来ることができました」「掃除機要らずで小さく圧縮でき、中長期の旅行には必須アイテム」「洗濯物を圧縮すれば、お土産をカバンの中に詰め込めます」など、出張や旅行の荷物を小分けして小さくする目的で購入されているコメントが目立ちました。
押し入れやクローゼットの整理なら、1位、7位の、空気吸い出しバルブのついた本格仕様のもの、出張や旅行の荷物をまとめるなら、2位、7位、9位の小さく簡易的で、枚数がはいっているものと、使い分けるとよいようです。
なお、掃除機で空気を吸う場合は、過熱防止機構がはたらいてうまく吸えない、というようなこともあるようなので「一気に吸おうとしないで、小休止を挟みながら少しずつ吸い出す」という方法を取るとよいですね。
ちなみに、テレビ番組のインタビューコーナーなどで、外国人旅行者に人気の日本土産を
聞くと、圧縮袋が上位に入っているのをたびたび目にします。スーパーや100円ショップなどで気軽に買えるものでもあるため、バラマキお土産に、また、お土産を買い過ぎた旅行
者が、自分のスーツケース内の荷物整理のために購入するなど、とても人気があるそうで
す。
風薫る5月。圧縮袋を上手に利用して、すっきりと夏のインテリア、夏のファッションに切り替えて過ごしたいものですね。
文/武石彩子