「処理トレイ」を用意して仕事中の不安を解消する/仕事の渋滞は「心理学」で解決できる(9)

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今、あなたは「たまった仕事」に苦しめられていませんか? 「たまった仕事」=「仕事の渋滞」は、人の「心」の働きを理解すること、つまり 「心理学」的なアプローチですべて解消できるのです。
書籍『仕事の渋滞は「心理学」で解決できる』で、あなたの「たまった仕事」を一掃し、「仕事の渋滞」を解消して、毎日スッキリ会社に通えるようになりましょう!

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前の記事「「受信トレイ」を使えばストレス激減!/仕事の渋滞は「心理学」で解決できる(8)」はこちら。

 

「受信トレイ」だけでは不完全

仕事を「今すぐ」と「後で」の2つにしか分類しない人はたくさんいます。しかし、この分類では「後で」はほぼ「やらない」になります。それを自覚しているから「今すぐ」を手いっぱい抱え込むことになってしまうのです。

この一節は、英国でビジネスコンサルタントをしているマーク・フォースターさんの『仕事に追われない仕事術 マニャーナの法則 完全版』という本からの引用です。この状態に陥らないためには、「受信トレイ」とは別の「トレイ」が必要になるのです。

メールだけのことでもいいので、まず想像してみましょう。
すべてのメールはとにかく「受信トレイ」にたまります。仕事を「そこで」やる人であれば、返信済みのメールだろうと、これから返信すべきメールだろうと、全部がいっしょのところにたまってしまっているわけです。

それどころかスパムメールもそこにあるかもしれません。これではメールは増える一方ですから、「返信すべきメールを探す」という「仕事」が発生し、しかもそれにかかる時間がどんどん長くなってしまいます。

このことがメールのみならず、他の仕事でもあらゆる点に当てはまるので、「受信トレイ」だけを作って、そこで仕事をしてはいけないのです。

 

「処理トレイ」へ移すことが重要

ではどうするかというと「受信トレイ」の他に 「仕事の処理トレイ」(「処理トレイ」) を作成し、そこにメールならメールをいったん移します。

どのメールを移せばいいかというと、「当日処理するメール」です。これは非常に重要なポイントです。こうすれば、「当日処理するメール」だけを1つのワクの中に固めることができます。この作業には、大きなメリットが少なくとも2つあります。

第1に、言うまでもありませんが「当日処理する必要のあるメール」が一望のもとに確認できます。「返信するメールを探す」などといった余計な仕事をしなくて済むようになりますし、返信していけば、処理するべきメールはどんどん減っていくはずです。その日の終わりには、ゼロになるでしょう。つまりゴールが明確になるわけです。

第2に、一度メールを「処理トレイ」に移してしまえば、その日はもう二度と「受信トレイ」を見にいく必要はなくなります。これもまた非常に大事なポイントで、ヒマをしているわけでもないのに、1日に何度も、何百回も「メールチェック」をしては時間を浪費している人が非常にたくさんいるのです。

この心理は不思議かつ独特のものなのですが、人はおそらく「心配のタネ」を確認し、そこで本当に致命的なことが起こってないことを確認したくなるものなのです。

多くの場合、本当に致命的なことというのは起こっていません。メールチェックをするたびに、たまっているメールを見て、嫌な思いをするでしょうが、最悪の事態には至っていないという安心感も得られるため、その安心感を得ることがクセになってしまうのです。

しかし、返信すべきメールの滞留を眺めて、「返信しないとなあ......」などと思うのは時間のムダでしかありませんし、精神衛生的にもよくありません。それをせずに済むようになるためにも 「〈受信トレイ〉のチェックは決めた回数だけ」にすべきなのです

 

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佐々木正悟(ささき・しょうご)

心理学ジャーナリスト。「ハック」ブームの仕掛け人の一人。専門は認知心理学。1973年北海道旭川市生まれ。97年獨協大学卒業後、ドコモサービスで働く。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、04年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。帰国後は「効率化」と「心理学」を掛け合わせた「ライフハック心理学」を探求。執筆や講演を行う。著書に、ベストセラーとなったハックシリーズ『スピードハックス』『チームハックス』(日本実業出版社)の他に『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』(KADOKAWA)、『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』(ソーテック)など。また、共著に『iPhone情報整理術』(技術評論社)がある。

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『仕事の渋滞は「心理学」で解決できる』
(佐々木正悟/KADOKAWA)


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この記事は『仕事の渋滞は「心理学」で解決できる』からの抜粋です

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