花粉やPM2.5などの除去や健康管理などのために、空気清浄機や加湿器・除湿器を利用する人が増えています。NITE製品安全センターが調査したところ、誤使用や不注意による事故も増えていることが分かりました。とくに、これらの機器から発煙・発火して、家事の火元となることも多く、同センターが注意を喚起しています。
空気清浄機:フィルターのお手入れをしていますか?
空気清浄機などのフィルターは、購入してから数年間、ずっと掃除していないというケースがかなりあるようです。この状態だと、ほこりがべっとりとフィルターに付着してしまい、空気の通りがとても悪くなっています。
するとモーターに負荷がかかり、発熱・発火につながってしまう恐れがあるのです。また、ペットがいる場合は、その尿などが本体内部に入り込むことも発火の原因に。マーキングする習性のある動物を飼っているご家庭は、空気清浄機の設置場所に気を使いましょう。
その他にも、空気清浄機の吹き出し口に子どもが手を入れて切ってしまう事故や、機械のすき間に子どもが折り紙やシールを入れてしまう事故などがあるようです。子どもは思いがけないようなことをしますから、しっかりと目を配っておく必要がありますね。
加湿器:湿ったままのフィルターを入れると危険
加湿器のフィルターを清掃した後に、運転したら発煙したという事例があります。これは水洗いしたのち、しっかり水分を乾かさなかったことが原因です。また、近くでスプレーの整髪料を使っていて、その成分が吸い込まれて中で発火したというケース、蒸気で子どもがやけどをしてしまったというケースなどもあります。
除湿器:吹き出し口をふさぐと発煙や発火の危険性
除湿器については、ほこりよけのフィルターを清掃した後に付け忘れ、ほこりがヒーターに付着し加熱され発火した例があります。また、除湿器のなかにヒーターがある場合、吹き出し口をふさぐことで発煙や発火することもあります。機械に洗濯物などをかけないのはもちろん、吹き出し口がふさがれないように、設置場所に注意しましょう。
火事が増える季節、正しい使い方で発煙や発火を防ごう
NITE公式サイト
NITE公式サイトでは、実際に起きた事故の情報や、リコール情報の検索ができます。また経済産業省では、一般向けに製品安全セミナーも開催しています。詳しい内容については、製品安全ガイドをチェックしてみてください。
年の瀬から春先までは、空気が乾燥し火事が多くなる時期でもあります。空気清浄機や加湿器・除湿器も火事の原因になりかねないので、正しく使って事故を防ぎましょう。製品の取り扱い説明書には、こちらに書かれたこと以外にも、使い方に関する注意事項が書かれています。しっかり読み返して、事故を起こさないようにしてくださいね。
文/黒田真紀