「寒い季節には、寒い季節にしか味わえない楽しさがあるわ」。そう話すのはガーデナーの水谷昭美さん。冬の楽しみ方のヒントを教えてもらいましょう!
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鍋ものや汁もの、蒸し野菜...。何に付けてもおいしい柚子こしょう。酸味と辛みで体が温まるから、冬はとりわけ恋しくなりますね。水谷さんも柚子こしょうが大好き。庭で採れた柚子ととうがらしで作るそうです。
「目の覚めるようなさわやかな色を楽しみたいから、庭木の様子を観察しながら青いうちに収穫します。柚子は皮をうすく削いで、とうがらしはそのまま、それぞれ冷凍しておいて、作りたいときに作りたい分だけ取り出して使うんですよ」
買った柚子ととうがらしでも、この方法ならできそうです。
「青々とした色もご馳走。今日は柚子こしょう尽くしのご飯です!」
「柚子こしょう」
1. 柚子(3個分)は皮を薄くそぐ。青とうがらし(小2本分)は種を取って細かく刻む。
酸味や辛さの加減は好みで調整を。
2. すり鉢で1.に塩をほんのひとつまみ加えてする。
「豚ひれ肉のソテー」(写真右)
1. 厚さ1㎝程度の豚ひれ肉に薄く塩をふる。
2. フライパンにオリーブ油を熱し、1を焼く。焼きあがりにマヨネーズを少々加えてコク
を出す。
3.2に柚子こしょうを付けていただく。
里いもの煮もの(写真左)
1. 里いも(5~6個)は皮をむく。
2. 鍋にかつおだしを沸かし、しょうゆと砂糖を各少々加えて、いつもの煮ものより薄めに
味を付けて1を煮る。
3. 2に柚子こしょうを付けていただく。
「豚汁」
1. 豚ばら肉を食べやすい大きさに切り、フライパンを熱して炒める。
2. 鍋にかつおだしを沸かし、食べやすい大きさに切った野菜を硬い順に入れて火を通す。
水谷さんが使った野菜は里いも、にんじん、キャベツ、かぶ、ごぼう。火が通ったら手でちぎった木綿豆腐と1の豚肉を加え、白みそを溶かす。各分量はお好みで。
3. 器に2を盛り、刻んだあさつきを散らし、柚子こしょうを添えていただく。
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取材・文/飯田充代 撮影/斎藤大地
水谷昭美(みずたに・あきみ)さん
1951年愛知県生まれ。幼少のころは都会で育ち、自然あふれる田舎に憧れてガーデナーに。いまは静岡県熱海市に住み、庭に四季折々の花を咲かせている。熱海駅や公園の植栽を手がけたほか、自宅で寄せ植え教室も開催。