「貼付=てんぷ」なんて読んでいませんか。「読み方を間違えている人が多い」漢字30選

「貼付=てんぷ」なんて読んでいませんか。「読み方を間違えている人が多い」漢字30選 14083671_615.jpg

『けんたろ式"見るだけ"ことば雑学辞典 図解とクイズで広がる教養』 (けんたろ/KADOKAWA)第2回【全10回】

日常で何気なく使う言葉も、実は本来の意味とは違う捉え方をされていることがあります。書籍『けんたろ式"見るだけ"ことば雑学辞典 図解とクイズで広がる教養』(KADOKAWA)では、人気インフルエンサーけんたろさんが、そんな意外な言葉の常識やおもしろい雑学を分かりやすく解説。誤解しやすい言葉の本来の意味、知っていると一目置かれる難読漢字、普段目にしているモノの意外な正式名称などの豊富なテーマを、図を使って丁寧に紹介しています。今回はこの本の中から、言葉の知識が楽しく、そして深く広がること間違いなしの豆知識を抜粋して掲載します。

※本記事はけんたろ著の書籍『けんたろ式"見るだけ"ことば雑学辞典 図解とクイズで広がる教養』から一部抜粋・編集しました。

実は読み方を間違えている漢字

「貼付=てんぷ」なんて読んでいませんか。「読み方を間違えている人が多い」漢字30選 14083672_615.jpg

何となく意味はわかるけれど読めない漢字や、雰囲気で適当に読んでいる漢字はありませんか? 人生の大事なシーンで読み間違ったら大失態。そんな、実は読み間違えている漢字を集めました。

月極

「貼付=てんぷ」なんて読んでいませんか。「読み方を間違えている人が多い」漢字30選 14083673_615.jpg

×げっきょく ○つきぎめ。意味は「1カ月を単位として契約などを決めること」です。元々決めるの意味合いで「極める」が使われていたことに由来します。

重複

×じゅうふく ○ちょうふく。現在では「じゅうふく」も慣用読み(元来の読み方ではないが広く用いられる読み方)として使われていますが、NHKでは「ちょうふく」を採用しています。

早急

×そうきゅう ○さっきゅう。こちらも「重複」と同様に「そうきゅう」も慣用読みにはなっています。

遵守

×そんしゅ ○じゅんしゅ。尊敬の「尊(そん)」の字があるため間違えやすいですが、「遵」には「ソン」の読み方はありません。

凹凸

×でこぼこ ○おうとつ。「でこぼこ」と読む場合は「凸凹」と順番が逆になります。

所謂

×しょせん ○いわゆる。中国由来の言葉で、漢文風に読むと「謂(い)うところ」となり、そこから変化して「いわゆる」となりました。「しょせん」は「所詮」と書きます。

汎用

×ぼんよう ○はんよう。「ぼんよう」は「凡庸」と書き意味も異なります。エヴァンゲリオン好きな方であれば「汎用人型決戦兵器」というワードでしっくりくるのではないでしょうか。

逝去

×いきょ ○せいきょ。「逝」は訓読みで「逝(い)く」なので間違えやすいですが気を付けましょう。

出納

×しゅつのう ○すいとう。金銭などの出し入れを意味します。「しゅつのう」も慣用読みにはなっています。平安時代の役職名から来ています。

各々

×かくかく ○おのおの。熟字訓(2字以上の漢字の組み合わせにあてられた読み方)であり、「各」単体では「おの」とは読みません。

会釈

×かいしゃく ○えしゃく。仏教用語「和会通釈(わえつうしゃく)」の略。和会通釈とは、矛盾しているように見える教義を掘り下げて、真実を明らかにすることです。

漸次

×ざんじ ○ぜんじ。「漸」の字は「漸(ようや)く」と読み、この熟語は「しだいに。だんだん。」という意味となります。高校生の時に数ⅡBを勉強された方は「漸化式」という言葉がイメージしやすいのではないでしょうか。

美人局

×びじんきょく ○つつもたせ。男女が共謀して行う恐喝や詐欺行為のことを指します。日本では元々「筒持たせ」という博打のイカサマにまつわる言葉があり、中国では「美人局」という娼婦が妾(めかけ)と偽って少年を欺く犯罪行為がありました。これらが組み合わさりこのような読み方となりました。

依存心

×いぞんしん ○いそんしん。慣用読みとして「いぞん」が広がり、最近ではNHKもこの読み方となっています。ただし本来は、存在・共存など「存在」を表す場合は「ソン」、「異存」「存外」など「考え」を表す場合は「ゾン」と読みます。

他人事

×たにんごと ○ひとごと。元々は「人事」と書いて「ひとごと」と読んでいましたが、「人事(じんじ) 」と区別するために今の漢字が使われるようになりました。

 
※本記事はけんたろ著の書籍『けんたろ式“見るだけ”ことば雑学辞典 図解とクイズで広がる教養』から一部抜粋・編集しました。
PAGE TOP