『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書 おいしくて体にいい選び方&食べ方』 (しん|野菜を育むプロさん/KADOKAWA)第7回【全10回】
物価高を実感する毎日、せっかく買った野菜は無駄にしたくないですよね。おいしく、そして全て使い切るための工夫をしたい、そんな方におすすめしたいのが書籍『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書 おいしくて体にいい選び方&食べ方』(KADOKAWA)です。執筆者は、群馬県で大規模農家を経営している「しん|野菜を育むプロ」さん。野菜のスーパーでの正しい選び方や保存法から、その日の体調にあわせた野菜の選び方、食べ方までを豊富な知識と経験に基づいて解説しています。今回はこの本の中から、毎日の買い物や料理が楽しみになる野菜の豆知識をご紹介します。
※本記事は著=しん|野菜を育むプロさん、監修=東京慈恵会医科大学附属病院栄養部の書籍『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書』から一部抜粋・編集しました。
春菊は冬(11〜3月)が旬!
春になると菊に似た黄色い花をつけることから「春菊」と名付けられたとされていますが、食べごろは葉と茎の甘みが増して香りが強くなる冬です。
美味しい春菊の選び方
茎が太すぎるものや、茎の芯が白っぽくスカスカしているものは育ちすぎです。硬くて食べづらい可能性が高いので、避けたほうが無難。また、春菊は生でも食べられますが、その場合は葉が柔らかいものを選んだほうが食べやすいでしょう。鍋ものや炒めものに入れるときは、葉の色がより濃く、ハリがあって元気なものを選ぶと、ほかの野菜や肉などと一緒に料理してもボヤけない強い風味を楽しめます。
農家だから知っている!おいしい野菜の食べ方
春菊とコンビーフの炒めもの
春菊とコンビーフをごま油で炒めるだけ。意外な組み合わせかもしれませんが、春菊の香りとコンビーフのうまみが合わさって箸が止まらない一品です。下茹でせずに油で炒めるから、水溶性栄養素も脂溶性栄養素も効率よくとれます。
春菊の処理法をチェック!
香りは強くてもアクは弱いので、アク抜きは不要。ビタミンCなど水溶性の栄養素を多く含むため、汁ごと食べる鍋ものにしたり、下茹でせずに炒めます。炒めものなら脂溶性のβカロテンなどの吸収がよくなります。
春菊の香りを一番楽しむなら生食がおすすめ。葉が柔らかいものを選んで買ったら、ギザギザしている葉に汚れが溜まりやすいので、まずよく水洗いします。あとは食べやすい大きさに切 ってサラダに。和風ドレッシングやイタリアンドレッシングのほか、シンプルにオリーブ油+塩・こしょうでも合います。
【茹でる場合】
おひたしなどにする場合は、切らずに、沸騰したお湯に茎だけを入れて30秒、さらに葉まで入れて30秒。水溶性の栄養素の流出を抑えるため、ごく短く茹でます。
春菊を長持ちさせる保存法
できれば切らずに、立てて保存。