『ねこむかしばなし』

笠地蔵のねこ

『ねこむかしばなし』 15-02.png

元となったむかしばなし

笠地蔵

むかしあるところに貧しくも心優しいおじいさんとおばあさんがいました。
ある大晦日のこと、2人は笠を作り、それを売ってお正月用のお餅を買おうと考えました。笠を持っておじいさんは街へと出かけましたが、笠は1つも売れませんでした。
その帰り道、おじいさんはお地蔵さんの前を通ります。おじいさんは「お地蔵さんも寒いだろう」と笠を被せてあげました。家に帰っておじいさんが申し訳なさそうに事情を説明しますが、おばあさんは何も気にしていませんでした。
その夜、扉の向こうから音が聞こえました。開けてみるとそこには金銀財宝が置かれ、遠くにはお地蔵さんたちの背中が見えました。2人は幸せな正月を迎えることができたのでした。

 
※本記事はぱんだにあ著の書籍『ねこむかしばなし』(KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。

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