30個の問題を抱えていても「枠」さえ作れば解決できる/2軸思考

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「頭の中がごちゃごちゃで、仕事が前に進まない」「次から次へと問題が起こってスケジュールが遅延している」...こうした複雑な問題を一瞬でシンプルにしたいなら、紙に、2本の線を引いてみてください。
本書『2軸思考』で、あらゆる問題をタテとヨコの2軸で整理して考える方法を学び、最速の時間で最大の成果をあげていきましょう! 

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前の記事「「これお願い」と頼まれた仕事にすぐ手を付けるのはハトと同じ/2軸思考(4)」はこちら。

 

考える枠を決める

「動く前に考える」ということを理解しても、いざ難しい問題を目の前にしたときにどうしたらいいかわからない人は多いと思います。

その理由は、「どう考えればいいか」という方法論を知らないからです。残念ながら、多くの企業では「どう手を動かすか」という作業マニュアルは教えてくれても、「頭の中でどう考えるか」という思考法を教えてくれません。

私は、「最速」でゴールにたどり着くためにいつも次の3つの原則を意識しています。
[原則①]考える枠を決める
[原則②]全体像を捉える
[原則③]ムダに考えない

これらは以降で説明する「2軸思考」の根幹となる原則ですので、ぜひ覚えておいてください。
 

枠さえできれば、「あとは埋めるだけ」

「真っ白の紙に、好きなように絵を描いてください」と言われると、何を描こうか、どこから描き始めようかと戸惑ってしまうでしょう。仕事でも、「さあ考えよう」と白紙から考え始めると、「何を考えるべきか」「何から考えるべきか」はなかなか浮かんできません。

白紙のゼロベースではなく、考えるべき「枠」を作ることで、誰でもその「枠の中」に集中して考えることができるようになります。「いま何を考えればいいか」がシンプルかつクリアになるので、戸惑うことがなくなるのです。

私は、トラブルに遭遇したときはもちろん、報告資料を作るとき、プレゼン資料を作るとき、文章を書くときなど、何かをするときには常に「枠」から考え始めることにしています。

この本の原稿にしても、中身の文章をパソコンに打ち込む前に、「章立て」や「見出し」といった本全体の枠組み、構成を作るほうに大きな労力を割いています。これはもう染み付いた癖のようなもので、意識せずとも体が反応している状態です。非効率になることがわかっているので、枠を作らずに何かを始めることはありません。

何を考えるにしても、最初にどのような枠にするかを考えることが重要です。実は、枠さえ作ってしまえばあとは中身を埋めるだけ。反対に、枠がないままいくら中身を考えても、整理されていないバラバラの情報を扱うことになってしまい、結局、時間のムダになってしまいます。

 

私の配下のチームで次のようなことがありました。
あるリーダーが「いま問題のあるタスクが30個もあって、どうしていいかわかりません」と私のところに相談しに来ました。話を聞くと、かれこれ半年以上、解決を先延ばしにしていたことが積もり積もって30個も溜まってしまったとのこと。プロジェクトの大きな節目が1カ月半後に迫っている中、何からどう手をつけていいかわからなくなってしまっていたのです。

私はその報告をざっと確認し、30個の問題について、
・課題の内容
・現在の状況
・担当者
・難易度
・影響度
・優先度などの情報を図0-2のようなマトリクスで整理するように指示しました。

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このマトリクスで枠に沿って整理した結果、実は3分の1はすでにやるべきことが決まっていて、解決されていたことがわかりました。あとは、残りの課題を影響度と優先度の高いものから順次片づけていくという方針にしました。

状況を整理する枠を作ることで、これまでどうしていいかわからなかったリーダーが簡単に状況を整理し、把握することができるようになったのです。

 

次の記事「あなたの上司は仕事の「全体像」を知りたがっている/2軸思考(6)」はこちら。

木部 智之(きべ・ともゆき)

日本IBMエグゼクティブ・プロジェクト・マネジャー。横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了。2002年に日本IBMにシステム・エンジニアとして入社。入社3年目にしてプロジェクト・マネジャーを経験。その後、2006年のプロジェクトでフィリピン人メンバーと一緒に仕事をする機会を得る。2009年に役員のスタッフ職を経験し、2010年には 最大級の大規模システム開発プロジェクトにアサインされ、中国の大連への赴任も経験。日本と大連で500人以上のチームをリードしてきた。プロジェクト内で自分のチームメンバーを育成するためにビジネススキル講座を始め、そのコンテンツは社内でも評判となった。著書に『仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?』(KADOKAWA)がある。

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『2軸思考』
(木部智之/KADOKAWA)


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