2軸思考の基本「マトリクス」タイプの作り方(2)/2軸思考

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「頭の中がごちゃごちゃで、仕事が前に進まない」「次から次へと問題が起こってスケジュールが遅延している」...こうした複雑な問題を一瞬でシンプルにしたいなら、紙に、2本の線を引いてみてください。
本書『2軸思考』で、あらゆる問題をタテとヨコの2軸で整理して考える方法を学び、最速の時間で最大の成果をあげていきましょう! 今回はその15回目です。

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前の記事「2軸思考の基本「マトリクス」タイプの作り方(1)/2軸思考(14)」はこちら。

 

[ステップ 3]枠に情報を埋める

ステップ3では、ここまでのステップで作成した枠を埋めていきます。埋める情報は定性情報か定量情報となります。

・「定量情報」が望ましい。ただし......
問題や事象を整理・分析するときには、できるだけ数字で表せる定量情報を集めたいところです。定性情報よりも定量情報のほうが客観性が高く、適切な分析ができるからです。

ただし、定量情報は集めるのに時間と労力がかかることが多いものです。たとえば、小売業の場合に全国店舗の1カ月の売上データを集計するのに数週間かかるということはザラにあると思います。

そのようなときは、時間と労力をかけてまで定量情報を集める価値があるかどうかを考えてから動き始めましょう。このことに関しては、マトリクスタイプのみならず、他の2つの2軸タイプについても同じことが言えます。

・ムダな枠は埋めなくていい
マトリクスタイプで枠に情報を埋めるときの大きなポイントは、「考える必要のないことは考えない」ことです。情報を埋めていくにつれて「この枠は検討を進める必要がない」とわかった時点で、すぐに思考をストップさせます。

たとえば、マトリクスタイプで10×10の枠ができたとしても、100個の枠すべてに情報を埋めなくていいということです。

真面目な人ほど「枠を作ったら全部埋めよう」としてしまいますが、仕事の成果にはまったく関係ありません。思考する対象は必要な範囲だけに絞る。これが、ムダなく効率的に考えるためのコツです。

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次の記事「ポジショニングがわかる「4象限」タイプの作り方/2軸思考(16)」はこちら。

木部 智之(きべ・ともゆき)

日本IBMエグゼクティブ・プロジェクト・マネジャー。横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了。2002年に日本IBMにシステム・エンジニアとして入社。入社3年目にしてプロジェクト・マネジャーを経験。その後、2006年のプロジェクトでフィリピン人メンバーと一緒に仕事をする機会を得る。2009年に役員のスタッフ職を経験し、2010年には 最大級の大規模システム開発プロジェクトにアサインされ、中国の大連への赴任も経験。日本と大連で500人以上のチームをリードしてきた。プロジェクト内で自分のチームメンバーを育成するためにビジネススキル講座を始め、そのコンテンツは社内でも評判となった。著書に『仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?』(KADOKAWA)がある。

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『2軸思考』
(木部智之/KADOKAWA)


頭の整理も、資料作成も、報告・指示、打ち合わせも、「線を2本引くだけ」で思考のスピードが爆速に! IBMで15年活躍する著者による独自メソッドを公開します。初心者でも、どんな業種でも使える「世界一簡単なフレームワーク」の作り方を凝縮。

 

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