「針と糸をチクチク動かしていると、慌ただしい日常をいつの間にか忘れて、心がしんと落ち着きます」と高橋さんは話します。手ぬいの仕事を始めて40年。それはずっと変わらない、お守りのような時間だそうです。ご紹介するのは、そんな時間に作った風呂敷。誰もが知っている並ぬいだけでできます。
風呂敷を作りましょう
四角い木綿地を用意して...
1.折り目は爪アイロンで付ければOK
親指の爪で折り目を付けます。布の風合いが残り、熱いアイロンをかけるよりずっと楽。
2.ぬい始めの玉留めは見えない方がきれい
最初にぬい代の内側に針を入れて、玉留めを隠しましょう。仕上がりにぐっと差が出ます。
3.さあ、並ぬい
4~5針ずつ針を進めます。これ以上一度に進めると、糸こきをしても布が伸びてしまいます。
4~5針進めたら、その都度糸を優しく引いて、布目を整えましょう。
4.角は一針ずつ
角に近づいたら一針ずつ進み、最後のぬい目の隣にもう一度針を通してしっかりさせます。
最後の目の隣にもう一度針を通したところ。針先は布の中にくぐらせて次の辺に移ります。
5.途中で糸がなくなったら...
糸が短くなったら、玉留めできる長さがあるうちに、ぬい代の内側に針を出します。
残った糸を引っ張りながら、玉留めの際で切ります。新しい糸の玉留めはぬい代の内側に。
<締めの言葉>
できました! 自分のリズムでイチ二、イチ二...。 ぬい目が曲がってもドンマイ!
<教えてくれた人>
高橋恵美子(たかはし・えみこ)さん
高橋恵美子(たかはし・えみこ)さん
1954年、東京生まれ。初めて手作りする人のための易しい手ぬいを提案して40周年を迎えた。「日本手ぬい普及協会」主宰。きものリフォームからおしゃれ服の手作りなど、さまざまなテーマの著書は100冊以上。
手ぬいクラブホームページ