「発車ベル 車掌の胸に 雪ひかる」今、俳句に夢中です/女優・中田喜子の"中田トレンド"

main.jpg趣味はDIYという女優・中田喜子さん。好奇心の向く先は他にもたくさんあります。
"いま"夢中なことは、俳句だそうです。

 
五、七、五...。気が付くと指を折っています

中田さんが俳句を始めたのは、あるテレビ番組(TBS「プレバト!!」 毎週木曜日20:00放映中)への出演がきっかけでした。出演者たちがあるお題にまつわる句を詠み、それを先生が審査して順位を決める...。そんな企画に参加したのです。

「初めて歳時記を買い、最初のうちは引き方もわからなかったけれど、少しずつ楽しくなってきてね」

タイトルにある句(「発車ベル 車掌の胸に 雪ひかる」...「A 冬の句」として下で紹介)は、"雪と列車"というお題を詠んだ、思い入れのある一句です。

「自分ではだめだなと思って提出しなかった句。でも、番組収録後に先生(夏井いつきさん)に見ていただいたら、"どうして発表しなかったの? 一位になれたのに"って」
先生の言葉に背中を押され、自信もついて俳句熱は急上昇。ますます楽しくなっていったそうです。いまもその番組に出演しますが、兼題をもらうたびに、提出日のぎりぎりまで頭をフル回転。

「私、集中型なんです。24時間、"俳句"でいっぱいになっちゃう。ベッドに入ってからも言葉を考えながら、五七五って指を折るから、指が痛くなるの(笑)」

そんな中田さんに、編集部から厚かましくも、まだどこにも発表していない"新年の句"をおねだり。「喜んで!」という返事とともに披露してくれたのが下の「B」の句です。
句を披露してくれた日、晴れやかな笑顔の中田さんはきもの姿でした。縁起花であるきものの梅柄と、優しい言葉で紡がれた初春の情景...。その組み合わせから、新しい年への真摯な思いが伝わってきました。

 

<俳句披露>

「A 冬の句」

発車ベル 車掌の胸に 雪ひかる

「ローカル線の車掌さんの制服の胸に、雪が舞い降りている光景です」。人もまばらな田舎町の小さな駅。いてつくような寒さの中、背筋をのばして真っすぐに立つ車掌さんが目に浮かびます。

 

「B 新年の句」

屠蘇(とそ)の香や 顔よせ合ひて 皺笑ふ

「お正月に帰省して家族や親戚と祝い膳をともにしている情景を詠みました。母が亡くなる前は、1月2日に実家に集まるのが恒例でした。いまは元日に私の家に姉夫婦やおい、めいが来てくれます」

 

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季語を決めてから俳句を詠み始めるという中田さん。おすすめの歳時記はこの4冊。「とても引きやすく、麗句もすばらしい。ページをめくっているだけでとても勉強になります」
『俳句歳時記 第四版増補』(角川ソフィア文庫・春夏秋冬新年 各520円+税)。
*歳時記:四季折々の季節の言葉(俳句に使う季語)を集めた本。

 

取材・文飯田充代 撮影/齋藤ジン

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<教えてくれた人>
中田喜子(なかだ・よしこ)さん

女優。18歳でデビュー。20年以上続いたTBSドラマ『渡る世間は鬼ばかり』では三女・文子を好演。他にも出演ドラマは100本を超える。

この記事は『毎日が発見』2018年1月号に掲載の情報です。

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