実のなる植物は手がかからない!
秋から冬にかけて、庭やベランダに花の種類が少なくなる季節です。観賞用の実をつける植物を使い、彩りある変化を楽しみましょう。実を観賞する植物は、これからが本番です。赤色を中心にさまざまな色や実の大きさ、さらに草丈の違いなどを楽しめます。
花壇や庭に地植えしたり、玄関脇やベランダなどの狭いコーナーでは鉢植えやプランター植えを置いたりなど、他の草花と寄せ植えにアクセントとして利用すると楽しいです。実物(みもの)植物は、花物に比べて観賞期間が長く、比較的植える場所(日照やスペース)を選びません。 また、宿根草(しゅっこんそう)が多く、鉢植えでも庭植えでも一度植え付けると毎年植え替えの必要がありません(鉢植えの場合は成長度合いによって一回り大きな鉢に植え替える)。
クリスマスやお正月など家庭のイベントの多い時期、見た目も明るく暖かい空間を演出するにはおすすめです。
いでG(国営昭和記念公園植物管理担当)が教える!
寄せ植えのすすめ
実のなる植物と花の咲く植物やカラーリーフなどを一緒に寄せ植えにすると、アクセントがつき、華やかに玄関先やベランダを飾ることができます。
ここがポイント!
草花と実のなる植物をポットから抜き、プランターに植え込んでいく。円形のプランターの場合は、中央は草丈の高いものを配置する。壁面に置く場合は壁側に草丈の高い植物を配置する。手前になるところにつる状に垂れ下がる植物を配すると形が整いやすい。
カセット式寄せ鉢
買ってきた苗をそのままプラスチックトレーやかごに入れて寄せ鉢にします。大きくなり過ぎたり、花が終わったら、ポットごと抜き取り、別の苗に入れ替えることができるので、手間なく寄せ鉢を作ることができます。
1.好きな実のなる植物と草花の苗、プラスチックトレーかかご、発泡スチロールの箱のいずれかを2つずつ用意。手に入りやすいものどれかを使いましょう。
[100円ショップのかご]
全面が網になっている高さ10~15㎝ほどのかご。100円ショップなどで購入できる。底面には不織布などを敷く(泥が落ちるのを防ぐ)。
[発泡スチロールの箱]
好きなサイズの発泡スチロールの箱。高さがある場合は10~15㎝ほどに切り、底面には排水のために穴を開ける。
[プラスチックトレー]
植物苗を入れるトレー。ホームセンターなどで購入できる。好きなサイズに切って使用してもOK。
2.容器の1つは逆さまにして置き(床との間の通気を良くするため)、その上に上向きにもう1つを置く。
3.好みの草花と実のなる植物をポットごと配置していく。苗ポットの方が大きい場合は、はさみで枠を切って入れてもよい。
4.手前の方には草丈が低く、つる状に垂れ下がる植物を配置する。
5.完成!
ポットとポットの間が空いていれば水ごけを敷き、グランドカバー植物で覆ってもよい。
次の記事「"実のなる植物"のおすすめ7選 秋~冬の寄せ植えの楽しみ方(2)」はこちら。
取材・文/石井美佐 イラスト/望月聖子
いでG(いでじー)さん
国営昭和記念公園の植物管理担当。