浴衣地によく使われる平織りのコーマ木綿。風通しが良く、体の線にふんわりとなじむ素材の特徴を生かして、高橋さんがワンピースへのリフォームを教えてくれました。浴衣の起源は、平安時代に貴族が沐浴(もくよく)時に着たという湯帷子(ゆかたびら)。銭湯が流行した江戸時代には、湯上がり着として庶民に愛されたといいますから、その着心地の良さは折り紙付き。浴衣そのものの形を生かして、ほとんど"ほどかない"でできます。簡単です!
ベルトを締めて丈を短くすれば、パンツにもよく似合います。浴衣地と対照的な明るい色の小物で、こんなふうにカジュアルに楽しむのもいいですね。
木綿の浴衣地は、汗をよく吸ってくれて、しかも洗濯機で気兼ねなく洗えるのがいいところ。ワンピースにリフォームして、真夏の日常着として活躍させてくださいね。
手提げは袖1枚をそのまま袋状にしただけ。竹素材の持ち手をつけて、より涼やかに仕上げました。容量たっぷりで、木綿だから、いっぱい入れても軽く、長時間持っても苦になりません。
この浴衣の身頃からワンピースを、袖からバッグを作ります。浴衣の木綿地は、針の通りもよく、手になじんでぬいやすい素材です。ちくちく手ぬいでワンピースに作り変えましょう。基本のぬい方は、並ぬいと返しぐしぬい。針の動かし方も説明していますので参考にしてくださいね。
このワンピースの作り方は『毎日が発見』2017年8月号をご覧ください。
<教えてくれた人>
高橋恵美子さん(たかはし・えみこ)
1954年、東京生まれ。初めて手作りする人のための易しい手ぬいを提案して40周年を迎えた。「日本手ぬい普及協会」主宰。きものリフォームからおしゃれ服の手作りなど、さまざまなテーマの著書は100冊以上。
●手ぬいクラブホームページ http://www.tenuiclub.com
『ちくちく手ぬいで いちばんやさしい きものリフォーム 「ほどかない」&「まっすぐぬい」』
(高橋恵美子/KADOKAWA)(1,100円+税)
大切なきものを、もう一度活用しましょう! きものをほどかず作る服、ほどいてまっすぐぬって作る服から、小物の作り方まで紹介。シリーズではじめて浴衣のリフォームも紹介します! 実物大型紙付き。