「細い抜け毛は危険信号」というのは本当?/抜け毛予防

pixta_36891960_S.jpg抜け毛は自分とは関係ないと思い、特に気にせず生活していませんか? そんな方は要注意! 髪は抜け始める前からケアすることが重要なのです。特別なことは必要ありません。衣食住を中心とした生活習慣を根本から見直すだけで、数年後の未来の自分の髪に先行投資することができます。最新の科学的根拠をもとに知識を深め、薄毛にならないための生活を今から始めてみませんか。

抜け毛にまつわるさまざまな原因や治療法、ケアなどを薄毛治療の第一人者である岡嶋研二先生に伺います。

前の記事「こんな抜け毛は要注意! 男性と女性の薄毛メカニズム/抜け毛予防(4)」はこちら。

 

髪には有害物質を排出するデトックスパワーが備わっています

そもそも、毛髪には頭部の保温、皮膚の保護に加えて、外部の変化を察知するセンサー機能(風でゆれるのが分かるなど)があります。さらに大切なのが、水銀や鉛などの体内の重金属などの有害物質を排出するデトックス機能が備わっているのです。

このデトックス機能は健康維持のために重要です。食事や呼吸で体内に入った重金属は、血管が密に存在する毛根に運ばれ、毛髪中のメラニン色素に結合されます。毛髪の毛母細胞の増殖速度は、骨髄にある血液の元になる細胞の次に速く、摂取された重金属は、速やかに毛髪に濃縮され、体外へ排出されるのです。

これは、太くて長い髪を持ち、メラニン色素を多く含んでいる人間にのみ備わっている、高レベルの機能なのです。IGF-1が髪の毛を増やすので、言い換えれば、IGF-1は体のデトックスパワーを高めると言えます。

 
IGF-1が減ると、髪も細くなり、デトックスパワーも弱まってしまいます

IGF-1が減ると、まず髪にコシがなくなり、毛髪の伸びるスピードが遅くなります。そして髪の毛1本1本が細くなりデトックスパワーも衰え、次第に抜け毛が増えていきます。抜け毛が増えたかどうかは、朝起きたときの枕を見てください。摩擦だけで抜けるのは、せいぜい5本程度のはずです。もし、それ以上の髪が抜けていて、さらにその髪が細くなっている場合は薄毛の危険信号ですので注意が必要です。抜け毛が増えて薄毛になると、体の中に重金属が溜まりやすくなります。

 
デトックスパワーを強めるにはIGF-1を増やし、血流を上げることです

デトックスパワーを強くする方法は、体のIGF-1を増やすことです。IGF-1が増えると、毛髪が増えるのに加えて腎臓の血流も増え、体内の重金属が尿中に排泄されやすくなります。また、IGF-1は、腸の運動も活発にし、便秘などを改善します。IGF-1を増やし、疲労回復や肝機能の向上効果のあるにんにくを食べるのも有効です。髪の毛が細くなり抜け毛が増えてきたら、血流を上げるために運動をするのもおすすめですよ。1日20分のウォーキングでも血流アップには十分効果を発揮します。

 

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取材・文/荒井さやか

<教えてくれた人>
岡嶋研二(おかじま・けんじ)先生

1978年、熊本大学医学部卒業。1982年、熊本大学大学院医学研究科修了(医学博士取得)。日本学術振興会特定国派遣研究員としてウィーン大学医学部への留学、熊本大学医学部助教授、そして名古屋市立大学大学院医学研究科教授を経て、2012年4月、名古屋Kクリニックを開院。血液学を中心に研究を進め、育毛作用を有するインスリン様成長因子-1(IGF-1)を増やす新たな方法を見いだし、育毛効果を発揮する治療法の開発へと応用している。

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