疲労臭? ダイエット臭? あなたのニオイをチェック!(2)

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夏は、口臭・体臭が出やすい季節です。何が原因か気になりますが、そのにおいには未病のサインが隠れていることも。かかりつけの医師などに早めに相談して、その原因を知っておきましょう。わきが、体臭、多汗の悩みに外科的治療を専門に行う医学博士、五味常明先生に、においが出る仕組みや主な原因を伺いました。

前編:「気になる口臭や体臭、実は病気のサインかも!?」はこちら。

  

肝機能の低下によって「疲労臭」が出てくることも

夏バテなど疲労が重なると、「疲労臭」が出てきやすくなります。原因は、少量でもツーンと刺激となるにおい成分、アンモニアです。
正常な肝臓は、小腸に送られた栄養素を吸収するとともに、におい成分のアンモニアを分解します。ところが疲れ過ぎやビールなどアルコール飲料の飲み過ぎなどで肝臓の働きが衰えると、分解機能も低下して、アンモニアは血流に乗って体内を巡ります。肺に送られれば呼気に混じって口臭となり、汗と一緒に排出されれば体臭となります。
汗をかくときには通常、汗腺がさまざまな成分をろ過して体内に必要な成分を再吸収する仕組みがあります。ところが運動不足やエアコンの使い過ぎなどで、汗をかく習慣がないと、再吸収する機能も衰えて、におい成分も外に出やすいのです。

さまざまな「におい」とその原因

●口臭
空腹時には甘い口臭がすることも。代謝の低下で唾液が少なくなることも口臭の原因に。

●汗
代謝低下の際に増えやすい乳酸は、アンモニアとともに汗の中に排出される性質があります。

●尿
におい成分のケトン体は口臭、次に汗、最後は尿にも排出され、体全体からツーンとしたにおいが発生します。

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急なダイエットによる「ダイエット臭」に注意

急激なダイエットでも同様のことが起こります。食欲が湧かなくて、つい食事を抜いてしまった......というときには、体内からさまざまなにおい成分が発生しやすくなります。

食事制限をすると、体は中性脂肪を燃やして、におい成分でもある脂肪酸に分解します。脂肪酸は細胞中でエネルギーを生み出すTCA回路に運ばれますが、代謝の低下で完全燃焼されないと、余分な脂肪酸が血中に出ます。さらに酸素不足が乳酸とアンモニアの活性を促し、急激なダイエットが進むと、におい成分のケトン体が脂肪酸に結びつき、ツーンという口臭や体臭が発生するようになります。

また食事を抜けば、口を動かさないので唾液が出ず、口の中の細菌が増える原因にもなります。口の中が乾燥する「ドライマウス」になっていると気付いたら、舌を右回し・左回しそれぞれ10回ほどすると、刺激となって唾液が出てきます。口臭が気になると人と会うのを避けがちですが、人と会っておしゃべりをすることも口臭予防の運動になります。

  

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<教えてくれた人>
五味常明(ごみ・つねあき)先生
五味クリニック院長。1949年生まれ。一橋大学商学部、昭和大学医学部卒業。医学博士。わきが、体臭、多汗の悩みに外科的治療を専門に行いながら、雑誌やテレビで多くのにおいの悩み相談に答える。『40代からの気になる口臭・体臭・加齢臭』(旬報社)など著書多数。
この記事は『毎日が発見』2017年8月号に掲載の情報です。
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