『不調ごとのセルフケア大全 おうち養生 きほんの100』 (著:田中友也、イラスト:くぼあやこ/KADOKAWA)第8回【全8回】
「毎日忙しく、自分のことには構っていられない」「病院に行くほどではないが、このまま大きな病気になったら怖い」...。そんな風に考えて、疲れや不調をずるずると引きずっている方は多いのではないでしょうか? 鍼灸師で国際中医専門員の田中友也さんによる書籍『不調ごとのセルフケア大全 おうち養生 きほんの100』(KADOKAWA)は、自分の体と心をいたわるためのヒントを教えてくれる本。おうち時間に簡単に取り入れられる、さまざまな不調に対応したセルフケア術が満載です。健やかな心と体のため、今日からできることを取り入れていきましょう。
※本記事は田中友也(著)、くぼあやこ(イラスト)の書籍『不調ごとのセルフケア大全 おうち養生 きほんの100』から一部抜粋・編集しました。
「慢性的な排便の悩み」
体内の不要物を外へだす排便は、健康を保つ上ではとても大切です。
慢性的な便秘や下痢は、食欲不振や肌荒れ、冷えなど様々な不調を引き起こす原因にもなるので、早めの対策で快便生活を目指しましょう。
「快便生活へのアプローチ」
排便のリズムを作りましょう
朝食後の排便習慣をつけましょう。便意がなくてもトイレに行って、体にリズムを作ってあげることが大切です。
朝食を食べましょう
空っぽの胃に温かい食べ物を入れることで、腸を刺激して排便を促します。よく噛みましょう。
体を冷やさないで
冷たい飲食物の摂り過ぎ、薄着、過剰な冷房などには注意しましょう。
ストレスをためないで
軽い運動やマッサージ、趣味を楽しんだりして、こまめにストレス発散を心がけましょう。
しっかり睡眠
体の潤いを保つためにも睡眠は大切。毎日、日付けが変わるまでには寝ましょう。
スムーズな排便を促すマッサージ&背中のツボ
快便生活へのアプローチに加え、便秘改善には、次のマッサージとツボ押しによる手当てがおすすめ。
「の」の字マッサージ
腸の蠕動運動と同じ流れに沿って時計まわりに。おへそのまわりを、「の」の字を描くようにマッサージしよう。マッサージのタイミングは、朝食後3~5時間後くらいを目安にして。食べた直後はNG!
お腹の力を抜いてリラックスした状態で始めよう。
軽く指圧しながらゆっくりと2~3周まわして。
POINT
お腹がゴロゴロしたり便意を感じてきたら、その段階で押すのをやめてトイレへGO!
【大腸兪(だいちょうゆ)】のツボ押し
大腸の働きを助けてくれるツボ。ゆっくり深呼吸しながら、3~5秒押す→休むを繰り返す。
ツボの位置は、背側の骨盤の一番高い箇所を結んだ線で、背骨から左右に指2本分外側。両手をウエストにまわして、親指でツボを押す。
便通を促す以外に、冷えによる腰痛、腰のだるさなどにも有効。
POINT
押しづらいときは、テニスボールやゴルフボールなどを置いた上に、仰向けになって、自重をかけてツボを刺激してみよう。
注意事項
・不調の症状については、必ずその症状があらわれるとするものではありません。あくまで可能性の1つとしての症状と養生のヒントになります。
・養生の効果には個人差があります。すべての方に効果があるとは限りません。
・妊娠中の方、特定の疾患や何らかの治療を受けている方は、養生を行う前に医師や専門の医療機関へご相談ください。また、養生が体に合わない場合、心身に異常や不快を感じた場合は、ただちに中断してください。
・本書の情報は2020年8月時点のものです。それ以降に、新しい見地が発表される場合もあります。