肩こりや腰痛で悩んでいても、「激しく動くのはつらい」「時間が取れなくて続けるのが難しい」といった理由でストレッチするのをあきらめていませんか? そんな時は痛みを感じない簡単ストレッチを試してみましょう。
体のバランスを整えて肩こり・腰痛を解消
昨年放送された「健康カプセル! ゲンキの時間」(TBS系)では、肩こりや腰痛を特集しました。慶應義塾大学医学部スポーツ医学総合センター教授の松本秀男先生は、姿勢の悪さが肩こりや腰痛を引き起こす一因だと指摘。姿勢が悪いと重い頭を支える体幹や足が本来あるべき真ん中からずれ、肩こりや腰痛につながってしまいます。そこで役立つのが、体のゆがみを整えることを目的にした3つのストレッチ。体のバランスが整えば筋肉にかかる負荷が分散され、肩こりや腰痛の解消に効果的だそう。
ストレッチのキーワードは、「ゆらゆら」「コロコロ」「ぐるぐる」。まずは骨盤周囲の筋肉をやわらかくし、骨盤を正常な位置へ戻りやすくする「ゆらゆらストレッチ」からご紹介。いすに浅めに腰かけたら、かかとをそろえます。ひざの出っ張りに人さし指を当て、左右にズレがないかチェックしましょう。次にひざ先までが短い方を上にして足を組み、下の足を10回から20回程度揺らせばOK。
番組に出演した肩こり・腰痛に悩む一般男女4人は、「ゆらゆらストレッチ」を実践した直後に左右のズレが改善されるという結果に。視聴者からも、「簡単なのに即効性があってすごい」「1分もかからないからラクチン」といった声が上がっています。
ゆるく続けられるラクチンストレッチ
2つ目のストレッチは、腰痛の人におすすめの「コロコロストレッチ」。いすに座ったら腰に手を当て、骨盤をコロコロ転がすように前後に30回ほど動かします。この時のポイントは、肩をなるべく動かさないこと。運動には「筋肉を鍛える運動」「筋肉を伸ばす運動」「関節を動かす運動」の3種類がありますが、「コロコロストレッチ」は腹筋、背筋を伸ばすと同時に脊柱の関節を動かせます。
そして最後の「ぐるぐるストレッチ」は、肩こりを抱えた人向けのストレッチ。まずはいすに腰かけた状態で両手を伸ばして顔の正面で組み、左右両方向に10回ずつ回しましょう。次に腕を少し上に上げ、同じことを繰り返します。松本先生によると、「ぐるぐるストレッチ」は肩周りの筋肉と肩甲骨などの関節を動かせるのが長所だそう。
これらのストレッチは、1日3セット続けると効果的。立ち上がることなくできるラクチンストレッチなので、「家族全員でやってみます」「左右アンバランスだから、即実行したい」といった声が。さっそく挑戦して、「ビックリするほど体がやわらかくなった」と実感する人もいたようです。
関連記事:「座ったままでOK!大阪市立大が開発したストレッチが肩こり&脳年齢若返りに効果的」
ストレッチは体をほぐすために行った方がよいのですが、急にハードなことをやると関節を痛める可能性も。まずはゆるいストレッチから始めてみては?