足首は自分で思っている以上に硬くなっていて、動きにくいことが多いです。その上、足先が内向きになっている人が圧倒的。足先が内向きだと脚の外側の筋肉は伸びてしまい、筋肉のバランスが崩れてひざ痛などの原因になってきます。
外側(小指側)へと足首を回すと、すねや太ももの外側の筋肉を縮めて使うことになり、バランスが整ってきます。また、足首が柔軟に動くとひざや股関節も同時に動いて可動域が広がります。
日本人はもともと内股や足先が内側に向きがちな人が多く、また、片方の足だけが内側を向いているという人もよく見かけます。意識しないで立ったり座ったりしたときに、自分の足先を見てみましょう。向きに左右差があったり、片方の足だけ内側を向いたりしていないでしょうか?
足先が内向きだとひざの外側にも負担がかかったり、O脚になったり、姿勢も悪くなります。筋肉にはバランスが大切で、必要以上にどこかに負担がかかることで不調を招きます。
足首が柔らかいと立ったときに重心のバランスを取りやすいので転倒やつまずきの予防になり、歩きやすくなります。
足首の柔軟性を取り戻し、内に向きがちな足元を正しい位置にするストレッチを、リンパティック・ストレッチ考案者の前新マミ先生に教えてもらいました。
足首クルクルストレッチ(4回)
足首の柔軟性を取り戻すと、転倒予防にもつながります。
1 脚を天井方向に伸ばす
2 脚を開く
かかとを天井方向へ突き出しながら、脚をパンと開いたら、内側から手で支えます。脚の開き具合はできる範囲で大丈夫です。かかとからグッと脚を開きます。足先が伸びてしまうと効果は半減です。
3 足首を回す
ひざはなるべく伸ばしたまま、小指側へと足首を何度かクルクルと回し、あおむけに戻ります。
◎Point
動きにくい方の足首を意識しながら、しっかり動かしてみてください!
取材・文/石井美佐 撮影/藤田浩司 ヘアメイク/ange
前新マミ(まえあら・まみ)さん
1950年、北海道函館市生まれ。バレリーナ、プロダンサーとして活躍。バレリーナのためのリンパティック・ストレッチを考案。著書に『寝たままスッキリ!リンパ体操』他。