日常生活に潜んでいる身近なトラブルが"つまずき"による事故。周囲を巻き込んで転倒してしまったり、高いところから転んでしまうと被害がさらに大きくなってしまうことも。今回はそんなつまずきの予防に有効な体操法をチェックしてみましょう。
つまずきを予防するための体操とは?
昨年放送された「名医とつながる! たけしの家庭の医学」(朝日放送系)では、つまずき・転倒を招く新たな原因が解明されました。従来は「下半身の筋肉の衰え」が転倒の原因と考えられてきましたが、「若いころより身長が縮んだ」ということも転倒事故と密接な関係があるもよう。
身長が縮んでしまう原因は、背骨と背骨の間にある「椎間板」というクッションの減少です。年齢を重ねるごとに椎間板は減少していく傾向にあり、それにつれて身長が低下してしまうことに。身長が縮むと猫背など悪い姿勢をとってしまいがちになり、身体のバランスが崩れて転倒のリスクが高まってしまいます。
身長低下を防ぐためには、背筋を衰えさせないことが重要。番組に登場した伊奈病院の整形外科医・石橋英明先生は「背筋が弱くなってくると前かがみを引き上げられないんで、背中が丸くなる」「椎間板にも、背骨にも負担がかかります」と、人体骨格の模型を使いながら詳しく説明してくれました。
デモンストレーションの後は、背筋を鍛えられる「上体反らし体操」というエクササイズが登場。うつぶせに寝て両手を床につけたら、上半身を反らすようにゆっくり肘を伸ばしましょう。この態勢を5秒間キープして、3セット繰り返せばオーケーです。硬くなった背筋のストレッチができますよ。
また、「背筋体操」と呼ばれる方法も紹介されました。まずはクッションか座布団、枕のどれか1つを手元に用意してください。おへその下に敷いたらうつ伏せに寝て、両手を腰の辺りで組んで準備完了。少し胸が浮く程度でも良いので、その状態のまま上半身を反り上がらせて姿勢を5秒間キープする動作を5回繰り返せばクリアです。
視聴者からは「最近つまずく時があるから、背筋体操しっかりやろうっと!」「転倒は本当に怖いので、参考にします」といった声が上がりました。2つの体操はそれぞれ朝晩行うと効果がアップするので、継続して行いましょう。
自分はつまずきやすい身体かチェック
背中の筋肉が衰えて前かがみの姿勢になっているかどうかは、壁を使って簡単にテストすることができます。まずは壁を背にして立って、壁にかかとをつけてみてください。
その後は壁にお尻と背中をピッタリとつけ、真っすぐ前を見るように立てばチェック終了です。後頭部が壁につくようならばセーフですが、壁につかない場合は要注意。背中の筋肉が衰え、前かがみの姿勢をとっている可能性があります。
背中から発せられる危険信号に早めに耳を傾け、つまずき予防を実施してくださいね。