バリバリに働いていた夫がある日突然無気力になると、家族はついつい「"うつ"なのでは?」と心配になってしまうもの。しかしひょっとしたら原因はうつではなく、"更年期障害"にあるかもしれません。
仕事にも支障をきたしてしまう"更年期障害"の原因とは?
NHKの情報番組「あさイチ」は、昨年の放送回で"男性の更年期"を特集していました。番組にはとある52歳の一般男性が登場。彼は現在大学の講師として働いているのですが、4年前から急に仕事に対するやる気がなくなってきたそうです。
それだけではなく、パソコンで資料を作る時間が格段に増え、仕事の作業効率も悪化。男性はそのような状態を「(指が)動かないんですよね... 思考が止まる感じ」と言い現わしていました。さらに性への関心も薄れていき、一方突然イライラが募りものに当たってしまうことも。しかし彼は不調の原因がわからないまま、ただただ我慢を続けていると言います。
そんな一連の症状の原因は、男性ホルモンの低下による更年期障害。男性ホルモンと言われているものの95%は"テストステロン"というホルモンなのですが、この物質には生活する上では欠かせない様々な働きがあります。例えば「骨・筋肉・血液をつくる」「精子をつくる」「メタボ・動脈硬化・高血圧の予防」「やる気・判断力を高める」「自律神経を整える」といったものは全てテストステロンの役割。また最近の研究では、女性の性欲にも男性ホルモンが関係していることが分かってきているそうです。
男性ホルモンが加齢とともに減少するのは一般的な老化現象なのである程度は仕方のないことなのですが、ストレスが原因で急激に少なくなってしまうことも。特に色々とストレスを抱え込みやすい40代~50代くらいの中高年は、急激な男性ホルモンの低下が更年期障害として症状に出てしまいます。
「男性ホルモンが低下してるかも...」と思った時の対処法
仕事にも支障をきたすという男性ホルモン低下による更年期障害ですが、いざ症状が出てしまった場合はどのように改善すれば良いのでしょうか。番組に出演していた順天堂大学医学部附属浦安病院の教授・辻村晃先生は、泌尿器科への受診を推奨していました。
「なぜ泌尿器科なの?」と疑問に思う人も多いかもしれませんが、泌尿器科は昔からテストステロンについて研究してきた診療科。そのため専門的な知識を持っている医師も多く、適切な治療を受けやすいといいます。
番組で紹介された更年期障害の知られざる原因に、視聴者からは「自分も最近なんだか調子が悪い... 男性ホルモンが低下しているのかも」「今すぐ夫を泌尿器科に連れて行かなきゃ!」「これはもっと知られるべき」との声が。
「最近だるくて朝起きられない」「妻とのスキンシップが減った」という人も、一度泌尿器科で診察を受けてみてはいかが?