「1日1個のりんごは医者いらず」といわれ、毎日食べると健康が維持できることは、昔から知られていました。りんごは特有成分も多く、驚くほどたくさんの健康効果が期待できる身近な果物です。料理研究家で管理栄養士の村上祥子先生に、りんごの効果や健康レシピを教えてもらいました。
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食物繊維やカロチンなどが豊富で、手に入りやすいりんご。そのまま食べるだけでなく、バターやジャムにアレンジしてみてはいかが? りんごの味わいを感じられる、簡単レシピを紹介します。
トーストにぴったりですが、料理に使うと仕上がりが極上味に
「りんごバター」
大さじ1当たり70kcal/塩分0.1g
材料(できあがり200g分)
りんご...1個(正味200g)
砂糖...大さじ2
ワインビネガー(白)...大さじ2(米酢なら大さじ3)
バター(有塩)...100g
作り方
1. りんごは皮をむいて芯を除き、二つに切ってすりおろす。
2. 1を耐熱ボウルに入れ、砂糖、ワインビネガーを加え、両端を少し開けてラップをし、電子レンジ600Wで5分加熱する。
3. 取り出して混ぜ、ラップはしないで電子レンジ600Wで3分加熱し、さます。
4. バターをクリーム状に練り、3を少しずつ加えて滑らかになるまで混ぜる(一度に入れると分離する)。ふた付き容器に移す。
保存期間
冷蔵で1カ月、冷凍で1年保存可能。
おすすめの使い方
・ムニエルなどの魚のソテーに添える。
・ ポークソテー、チキンソテー、ハム・ソーセージなど肉類に添える。
・みそ汁にスプーン1杯加える。
・パンにぬる。
たいのムニエル
チキンソテー
ハーブと柑橘、そしてりんごの香り豊かなジャムです
「りんご、ゆず、ローズマリーのほろ苦ジャム」
大さじ1当たり58kcal/塩分0g
材料(できあがり300g分)
柑橘類(ゆず、すだち、レモン、かぼすなど)...150g
ローズマリーの葉...4g
水...1/2カップ
りんご...1個(正味200g)
砂糖...200g
作り方
1. 柑橘類はお湯で洗ってワックスを除き、水分を拭き、四つ割りにする。ローズマリーの葉とともにフードプロセッサーにかけてみじん切りにする。(包丁でみじん切りにしてもよい)
2. 耐熱ボウルに1と水を加え、両端を少し開けてラップをして電子レンジ600Wで10分加熱する。
3. りんごの芯を取って一口大に切り、フードプロセッサーでみじん切りにする。(包丁でみじん切りにしてもよい)
4. 2に3と砂糖を加えて混ぜる。
5. 両端を少し開けてラップをし、電子レンジ600Wで10分加熱する。取り出して混ぜ、熱いうちに瓶に詰める。
保存期間
冷蔵で1カ月保存可能。
おすすめの食べ方
・マドレーヌやバウムクーヘンに添える。
・トーストやホットケーキにのせる。
・こんがり焼いた餅にのせる。
・チーズに添える。
・そのままペロリと食べても大変おいしい。
ホットケーキに
ヨーグルトに
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取材・文/石井美佐 撮影/中野正景
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん
料理研究家・管理栄養士。1942年、福岡生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。食材の持つ力で健康寿命の延伸を図る研究に関与する。同大学内の「村上祥子料理研究資料文庫」では50万点の資料が一般公開されている。公式ホームページ http://www.murakami-s.jp/