内臓脂肪が増加すると稼げなくなるという事実/稼げる男は食事が9割(7)

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食事を変えると、集中力が上がりミスが減る。残業が無くなる。疲れにくくなり眠くならない。ストレスが無くなる。体が締まりカッコよくなる。そして仕事が楽しくなる!
体のマネジメントには、仕事と同じように「成功法則」があるのです。
書籍「稼げる男は食事が9割」で、正しい食事の知識を学んでいきましょう。

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内臓脂肪が増加すると稼げなくなる

メタボがどれほど稼げる男になる邪魔をするかというお話をしておきましょう。

ごはんやパン、麺類などの主食となる糖質。おそらくほとんどの人が食事の半分以上のエネルギー(カロリー)を糖質中心で摂っていると思います。ブドウ糖は私達の主たるエネルギーで、脳や活動エネルギーの中心として必要なものだからという認識があるからでしょう。

体内の糖質は主に脳と赤血球、そして即効的、瞬発的な運動エネルギーとして使われるのですが、脂肪はどちらかというと持続的なジワジワと使うような内臓の活動エネルギーや持久的な運動のエネルギーとしての役割があります。私達の日常生活は、瞬発的な活動が多いでしょうか? むしろ、長く座ったり立ったり、歩いたりなどの持久的な活動が多いのではないでしょうか? そうです。実は脂質は、糖と同等かそれ以上、私達にとって必要なエネルギー源なのです。

ホルモンの一つにアディポネクチンという物質があります。内臓脂肪から血液中に送り出されたアディポネクチンは、血管内にでき始めた動脈硬化を発見しては修復したり、細胞や筋肉でブドウ糖がエネルギー源として円滑に利用されるのを助けたりしています。言ってみれば"善玉ホルモン"で、長寿の人ほどこのアディポネクチンの分泌量が多いともいわれています。

ところが、内臓脂肪が過剰に溜まってくると、それに反比例してアディポネクチンの分泌量が低下します。その結果、血糖を調整するホルモンであるインスリンの作用が狂い、ブドウ糖を効率よく取り込むことができなくなり、血糖値が上昇して糖尿病の原因となってしまうのです。筋肉などに取り込めなくなったブドウ糖は血管やあらゆる細胞に酸化ストレスを与えて動脈硬化を進行させるばかりか、さらにインスリンの作用を狂わせる働きを強めるため、どんどん病気進行の悪循環となってしまうのです。

内臓脂肪の増加によるアディポネクチンの減少は、血圧にも悪影響を与えます。動脈硬化が進むことで血管が硬くなって収縮能力を失うことで、平常時の血圧が上昇してしまうのです。また、腎臓の塩分の排泄機能も低下することで体内の塩分バランスが狂い、これも血圧上昇の原因となってしまいます。

このように、内臓脂肪が増えるメタボという状態は、健康を保つうえでいいことは何一つないのです。メタボは百害あって一利なしといったのは、こうした負の連鎖を起こすためです。

腹が出ている方が、貫禄があって......というのは、もはや昔の話。健康の意識が高まっている現代において、代謝異常という、いわば経営不振を自分の体で起こしている人が、稼げるビジネスマンになれるかといったら、甚だ疑問です。

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森 拓郎(もり・たくろう) 

1982年生まれ。株式会社rinato 代表取締役。
フィットネストレーナー、ピラティス指導者、整体師、美容矯正師。
中京大学体育学部卒業後、地元の自動車ディーラーで営業成績トップを獲得し、その後パーソナルトレーナーになるために上京。大手フィットネスクラブの個人売上トップを獲得し、自身のスタジオを2009年にオープン。
ファッションモデルや女優など、身体を資本とした女性などを中心に、ピラティス、整体、美容矯正など足先から顔までのボディメイクを指導。メディア出演、記事監修、指導者育成なども行う。

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『稼げる男は食事が9割』

(森 拓郎/KADOKAWA)

ベストセラー『ダイエットは運動1割、食事9割』の著者が初めてビジネスマンのために書いた「稼げる男」になるための食習慣。「食事は自分への投資」という事実を理解する事からはじめる、誰でもできる食事法とは?

 
この記事は書籍『稼げる男は食事が9割』からの抜粋です

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