料理に使う調理油には、悪玉のLDLコレステロールを増やすタイプと、減らすタイプがあります。体によくない油をとり続けると、血中脂質のバランスが乱れる原因になることもあります。調理にあわせて油を選ぶようにしましょう。
悪玉であるLDLコレステロールを増やすのは、動物性脂肪のバターやラードなど。一方、減らすのは、オリーブ油やキャノーラ油(なたね油)、ナッツ類、ごまなどに多く含まれるオレイン酸です。「悪玉のLDLコレステロールを減らす油を知って、調理油や味付けに上手にとり入れましょう。しかし、良質な油でもカロリーは1gあたり9Kcalと高めなので、摂り過ぎは厳禁です」(岩﨑啓子先生)。
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【LDL(悪玉)コレステロールを増やす油と減らす油】
トランス脂肪酸
マーガリン、ショートニング、それらを使用した市販のお菓子やパンなど。LDLコレステロールを増やして、動脈硬化を進行させる原因になります。
オメガ6
コーン油、サラダ油、大豆油、ひまわり油、ごま油など。LDLコレステロールを減らす働きをもちますが、摂りすぎると善玉であるHDLコレステロールも減ります。
オメガ9
オリーブオイル、キャノーラ油(なたね油)、アーモンド、ごまなど、オレイン酸が多いもの。LDLコレステロールを減らします。
オメガ3
青背魚の油、えごま油、亜麻仁油など、EPA、DHAが多い油。LDLコレステロールと中性脂肪を減らします。血栓の形成を予防し、動脈硬化を防いでくれます。
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<教えてくれた人>
岩﨑啓子(いわさき・けいこ)さん
管理栄養士、料理研究家。料理研究家のアシスタント、保健所での栄養指導などを経て独立。栄養バランスを考えた手軽でおいしい料理を提案。『大人のおひとり分。』(主婦の友社)など著書多数。
岩﨑啓子(いわさき・けいこ)さん
管理栄養士、料理研究家。料理研究家のアシスタント、保健所での栄養指導などを経て独立。栄養バランスを考えた手軽でおいしい料理を提案。『大人のおひとり分。』(主婦の友社)など著書多数。