溜まりに溜まった「睡眠負債」。賢く上手な返済プランはこれだ!

pixta_36979786_S.jpg睡眠不足が不健康につながるということは、今や周知の事実。脳や身体の疲労をしっかり回復させるためには、最低でも1日6時間(できれば7時間)は眠ることが大切とされています。ですが、実際にこの睡眠時間を毎日確保できているでしょうか? 「1~2時間くらい短い日があっても問題ない」なんて思っていませんか?

この「ちょっとした毎日の睡眠不足」こそが、健康被害を招く元凶なのです。
毎日1~2時間程度の睡眠不足が借金(負債)のようにじわじわと蓄積されたものを、「睡眠負債」といいます。書籍『睡眠負債』によると、睡眠負債は、本人も気づかないうちに脳のパフォーマンスを低下させ、深刻な病気のリスクを高める原因となるのだとか。睡眠負債が続くことで、認知症の発症に関わる物質が脳に蓄積しやすくなったり、がん細胞の増殖につながるといったことも、最近の研究で明らかになっているといいます。

 
睡眠習慣改善で、質も量もアップ。

今日から少しずつ返済スタート!

睡眠習慣を改め、負債をいち早く返済するためにはどうすればいいのでしょうか? ここでは本書を参考に、睡眠負債を返済するためのポイントを2つ紹介します。

ポイント1:より良く長く眠る
スタンフォード大学睡眠医学研究所初代所長のウィリアム・C・デメント氏によると、睡眠負債を返済する唯一の方法は、「今よりももっと眠ること」だといいます。単に時間を延ばすだけでなく、質の良い睡眠を取ることが大切とか。

とはいえ、普段から短時間睡眠が習慣になっていると、いざ早めに就寝したものの、うまく寝つけなかったり、ぐっすり眠れなかったりしますよね。そんな人のために、本書に掲載されている、睡眠評価研究機構代表・白川修一郎氏が提唱する「すみやかに寝るための10ヵ条」を紹介しましょう。どれもちょっとしたことですが、快適な眠りのために取り入れたい習慣です。

一、 午前中に日の光を浴びよ
二、 食事の時間は一定にせよ
三、 運動は夕方に。散歩もよし
四、 カフェインは寝る3時間前まで
五、 酒は寝る3時間前まで
六、 寝る2時間前より強い光を避けよ
七、 風呂は寝る30分前に
八、 寝室は18度~26度に保つべし
九、 布団でのスマホ・ゲームはご法度
十、 寝なきゃとあせるべからず

 
ポイント2:一気に返済はNG! 少しずつ返すこと。
仕事などで普段なかなか睡眠時間が取れない場合、週末など余裕のあるときに「寝溜め」して、睡眠負債を一気に返済しようと考える人もいるでしょう。

しかし本書によると、寝溜めによって睡眠不足を解消することはできません。それは、朝寝坊して長時間眠ろうとしても、体内時計のサイクルに引っかかって途中で覚醒してしまうため。たとえ長く眠ることができた場合でも、そのことで体内時計が狂ってしまうリスクもあるといいます。

そこで、前出の白川氏は「寝る時間を1時間早めて、起きる時間を1時間遅くしよう」とアドバイス。これなら体のリズムを崩さず2時間余分に寝られます。返済は無理のない範囲で少しずつ、と覚えておきましょう。

いかがでしたか? "睡眠負債ゼロ"を目指して、地道にコツコツ返済していきましょう!

 

文/さいとうあずみ

『睡眠負債 "ちょっと寝不足"が命を縮める』

(NHKスペシャル取材班/朝日新聞出版) 

2017年6月に放送された、NHKスペシャル「睡眠負債が危ない?"ちょっと寝不足"が命を縮める?」。"睡眠負債"の名を世に知らしめた同番組をもとに、紹介しきれなかった取材やオリジナル取材を加えて再構成。ためになる快眠の極意も満載。

この記事に関連する「健康」のキーワード

PAGE TOP