毎日の食卓を振り返ってみて、1食の中でも必ず1品は含まれているであろう「発酵食品」。特に日本人にとって、みそや酒、しょうゆ、漬物などは昔から身近な存在ですよね。ちなみに、日本は世界で最も発酵食品の種類が多岐にわたるのだとか。そんな発酵食品が、整腸作用を促し、体の中からきれいにしてくれる上、免疫力を高めてくれるものとして、今再び注目を集めてきています。
そこで、『毎日が発見』2018年3月号では、そんな発酵食品の魅力に迫りつつ、自宅でも簡単に作れる発酵食品レシピが紹介されているので、今回はこの中の「酢キャベツ」作りに挑戦してみました。
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「発酵食品」の魅力って?
そもそも「発酵」とは、微生物によって行われるもので、人間にとって有益な物質を作り出すことを言います。そして、この力を借りて作り出された「発酵食品」には4つの魅力があります。
(1)発酵により腐りにくくなり、食品の長期保存が可能
(2)栄養価が高く、滋養の宝庫
(3)味わいと香りが豊か
(4)自然の素材にうまみが加わることで、究極の自然食品に
こういった魅力が詰まった発酵食品を普段は既製品で摂ることが多いと思いますが、実は身近な食材で簡単に作ることもできるんです。そこで、今回は管理栄養士・村上祥子さん考案の「酢キャベツ」を実際に作ってみました。
漬け込み時間たった半日!お手軽発酵食品「酢キャベツ」の作り方
<材料>
キャベツ...250g
A 酢...75ml
砂糖...30g
塩...小さじ1/2
この材料であれば、すぐに作れますね!
<作り方>
1. キャベツは長さ5cmのせん切りにし、ボウルに入れます。
2. 鍋にAの材料をすべて入れて火にかけ、煮立ったら火を止めます。
3. 2をすぐに1に加えて混ぜ合わせます。
4. ラップで3の表面を覆い、皿などをのせておもしをし、30分ほどおきます。その後、おもしを外し、保存容器などに移し、半日おけば完成です。
出来上がりはこんな感じに
せん切りしたキャベツを漬け酢につけただけの「酢キャベツ」が出来ました。発酵食品というと、長い時間をかけてじっくり漬け込む必要があると思いきや、この「酢キャベツ」はなんと半日で完成するという、とっても手軽な発酵食品でした。
しかも、漬け込み時間が短時間にも関わらず食べてみるとどこか懐かしい甘酸っぱい味がしっかりしみ込んでいて、このままでも十分美味しいおかずに。シャキシャキした食感もたまりません。常温で1年間保存可能で、漬け酢が残っていれば、新たに刻んだキャベツを漬けて使うこともできます。
ちなみに、キャベツにはがん予防効果がある成分が含まれていて、切るなど、繊維を断ち切ることで、より効率よく摂取できます。また、今回使った酢と砂糖は、合わさって体内に入ることで、体のエネルギー生産性を向上させ、血圧低下や冷えの改善にも役立つとされています。栄養成分が溶け出した漬け酢もぜひ一緒に摂って下さい。
次回はこの「酢キャベツ」を使った、アレンジレシピをご紹介します。
写真・文/JUNKO