食事を変えると、集中力が上がりミスが減る。残業が無くなる。疲れにくくなり眠くならない。ストレスが無くなる。体が締まりカッコよくなる。そして仕事が楽しくなる!
体のマネジメントには、仕事と同じように「成功法則」があるのです。
書籍「稼げる男は食事が9割」で、正しい食事の知識を学んでいきましょう。
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咀嚼するほど肥満度が下がる
「食べものを口に入れたら30回噛んでからのみ込みなさい」としつけられたことがある人も多いのではないでしょうか。同じ量の食事が出てきても、しっかり噛んで、ゆっくり食事をした場合と、あまり噛まずにかき込むように早食いするのとでは、体の中での反応は全く違ってきます。
私達の体は、食べた種類や量だけでなく、どうやって食べたかによっても、その満足度はもちろん、体への影響も違ってくるのです。ゆっくり噛んで食べることが重要だといっても、食べる量や種類が結局は重要だから、咀嚼がそんなに大事だと思っていない人が多いのかもしれません。
早食いはその人のもった習性であり、無意識で起こる癖でもあります。そして、この癖は、食事に対しての向き合い方そのもので、味わうということを放棄しているともとれます。そもそも、野生の動物でゆっくり味わって食べている動物などいませんから、これは動物的には仕方ないのかもしれません。
しかし、現代の多様化した食文化に対応するには、早食いはミスマッチです。というのも、早食いでも結局はよく噛まないと喉を通らない食べ物ばかりだった野生の頃とくらべて、今は調理加工が発達しすぎていて、食べやすい食品ばかりになっているからです。 ここに早食いが合わさることで、ほとんど噛まずに喉に通すことができ、そして精製さ れて吸収が速くなった糖質を流し込んでしまうことになるのです。
考えてもみてください、ラーメンや蕎麦、カレーライスや柔らかいパン、お菓子などを ゆっくり噛んで食べる人はそうそういません。麺類など、穀物が練られたものは、噛んで いるとどんどん喉の奥に勝手に送り込まれる感覚がありますし、「カレーは飲み物」とたとえられるように、ドロドロした食べ物はのみ込むように食べられてしまうのです。
食事を始めてから満腹信号が出るまでには 20 〜 30 分かかります。あまり噛まずに早食い していると、本来の体の要求量以上に食べてしまうのは当然なのです。 ピザ1切れのエネルギーを運動で消費するには、 30 分のランニングが必要です。 ピザ一切れを食べるのには1分も時間は必要ありません。
ピザは精製された小麦をさらに練って作ったもので、しかも油も含みますから、サイズの割に高カロリーでしかも消化しやすくできています。 肉だけを同じカロリー分食べようと思ったら、よく噛まないと喉を通りませんし、満足度も変わってくるかもしれません。そちらの方が動物本来の食欲を満足させる働きがあるように思えるのは私だけでしょうか。
何が言いたいのかというと、体に蓄えた脂肪をエネルギーとして使う手間よりも、外から吸収してすぐに効率よく使えるエネルギーを早食いで摂取してしまう習性自体に問題があるのではないかということです。
こういう意味でも、一口につき 30 回噛むというのは、本来の食欲と適量を思い出させるきっかけとして必要なのではないかと思うのです。そして、そもそも噛む必要が少なそうな精製された食品を積極的に選ばないということも重要です。
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森 拓郎(もり・たくろう)
1982年生まれ。株式会社rinato 代表取締役。
フィットネストレーナー、ピラティス指導者、整体師、美容矯正師。
中京大学体育学部卒業後、地元の自動車ディーラーで営業成績トップを獲得し、その後パーソナルトレーナーになるために上京。大手フィットネスクラブの個人売上トップを獲得し、自身のスタジオを2009年にオープン。
ファッションモデルや女優など、身体を資本とした女性などを中心に、ピラティス、整体、美容矯正など足先から顔までのボディメイクを指導。メディア出演、記事監修、指導者育成なども行う。
『稼げる男は食事が9割』
(森 拓郎/KADOKAWA)ベストセラー『ダイエットは運動1割、食事9割』の著者が初めてビジネスマンのために書いた「稼げる男」になるための食習慣。「食事は自分への投資」という事実を理解する事からはじめる、誰でもできる食事法とは?