アルバイトの全国平均時給は1,052円に。3カ月連続で過去最高を更新する

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アルバイト求人情報誌「an」が先月15日に発表した、全国の平均時給を割り出したレポート(2017年12月の結果)によれば、アルバイトの全国平均時給は1,052円と1,000円の大台を超え、3か月連続で過去最高となったそうです。

雇用側にとってはうれしいこの傾向は、人手不足で悩む業界の「採用難」を追い風に、今後も続くと見られています。この記事では、anの調査結果をもとに、時給の増加とその背景について触れていきます。

「エリア別」「職業別」の平均時給は?

d22215-49-321741-0.jpgアルバイト求人情報誌an「平均時給レポート」


全国平均時給の1,052円は、前月比+15円。前年同月比は+40円で、こちらは34カ月連続で増加しています。エリア別の平均時給は、関東エリアが1,117円とダントツのトップ。次いで東海エリアが1,066円、関西エリアが1,037円、九州エリアが918円、北海道エリアが899円という順になりました。東海エリアの平均時給が関西エリアを上回るのは、実に2年10カ月ぶりだそうです。

地域格差を見てみると、関東エリアと北海道エリアの差が最大で「218円」となっています。同じ仕事をしても、8時間勤務で1600円もの差がつくのは大きいですね。そんなひずみもありますが、北海道を除いた関東、東海、関西、九州エリアの平均時給は、今回が過去最高を更新しました。

カテゴリー.pngアルバイト求人情報誌an「平均時給レポート」より


「職業別」の平均時給は、トップが専門職系で1,230円、以下順に運輸職系1,151円、事務系1,080円、技能・労務系1,071円、サービス系1,050円、販売系とフード系がともに990円です。こちらも平均時給と同じく、すべての職種において、前年同月比を上回る結果となりました。

最高時給更新の背景は?

この時給増にある背景の1つが「景気回復」です。賃金が上がったことにより購買欲が増し、モノが売れるようになりました。訪日外国人客による消費活動、いわゆる「インバウンド消費」の拡大も影響が大きいとされています。

また、数年前から警鐘を鳴らされていた「人手不足」も、時給を増やす大きな原因になりました。団塊の世代が迎えた定年退職、そして少子化により、労働人口は年々、減少傾向にあります。

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とくに人手不足が深刻で、最高時給を更新し続けているのは販売系、事務系、運輸職系などです。販売系は店舗数増加にともなうスタッフの需要増、事務系は仮想通貨や格安スマホの人気により、コールセンター等のニーズが高まりました。

日本経済新聞が2月11日に報じたところによると、日本通運は春の引っ越しシーズンを前に、単身の引越し料金値上げを発表しました。ドライバーやアルバイトを確保するために、アルバイトの時給を例年より1割から2割上げるのですが、今回の値上げはその原資に充てるようです。

喜んでばかりもいられない? 時給増加の影響

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アルバイトの時給アップは、単純に喜んでいい要素ばかりではありません。なぜなら、採用する企業側から見た場合は、コスト拡大というデメリットだからです。とくに、最後の事例として挙げた引っ越し業界のケースでは、人件費の増加がサービス料金の値上げにつながっています。このように、コストが上がれば、商品やサービスの値段も上げざるをえなくなるのです。

働いている世代は、値上げをされても給与が増えていれば影響は少ないのですが、リタイアしたシニア世代や子供たちのような働いていない世代は、値上げの影響をダイレクトに受けてしまいます。企業努力だけではどうにもできない、「人手不足」という現実。それが、私たちの今後にどんな影響を与えるのか、注意深く見守っていきましょう。

文/千葉洋一

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