『知識も時間もないですが、新NISAでほったらかし投資よりお金を増やしたいです』 (投資塾ゆう/KADOKAWA)第5回【全7回】
誰もが投資を始めやすいように制度が改定され、資産形成しやすくなったと話題の新NISA。制度のポイントでもある「積み立て投資」は、毎月一定額で決まった金融商品をコツコツと買い続ける初心者にもおすすめの投資方法です。 YouTubeで人気の投資アドバイザー「投資塾ゆう」さんによる著書「知識も時間もないですが、新NISAでほったらかし投資よりお金を増やしたいです」(KADOKAWA)では、この「積み立て投資」の魅力や、失敗しないコツを紹介しています。 投資のプロによる新NISAをフル活用する投資法を一緒に学んでいきましょう!
※本記事は投資塾ゆう著の書籍『知識も時間もないですが、新NISAでほったらかし投資よりお金を増やしたいです』から一部抜粋・編集しました。
積み立て投資の成功に最も重要なのは「やめないこと」
積み立て投資は一括投資に比べてリスクが低い、利益を出しやすいなどと言われますが、損をしないわけではありません。むしろ、含み損になる期間は必ずある、運が悪ければ投資した金額の半分にまで評価額が減ってしまう時期もあると覚悟する必要があります。それでもくじけることなく継続することで、利益に転じる局面が訪れるのです。
含み損の期間は、投資をする人ならだれもが不安な気持ちでいっぱいになっています。心配のあまり頻繁に証券口座にログインし、含み損が膨らんでいるのを確認してしまいがちです。
よほど強靭なメンタルをしている人でない限り、「このまま投資を継続していたら、さらに株価は下落して資産が減っていくのではないか」という恐怖にかられてしまうでしょう。
積み立て投資の本質を理解していない人の中には、せっかく積み立てた資産を含み損の状態で換金してしまう人も少なくありません。そこまでではなくても、「回復の兆しが見えるまで積み立てはストップしておこう」と積み立てを停止したり、金額を減らしたりしてしまう人は多いのです。
これはとても残念なことです。積み立て投資でどれだけ成果を出せるかは、こうした相場の低迷期にどれだけ投資ができるかで決まります。むしろ積立額を増額してもいい局面なのに、ここで積み立てをやめたり減額したりすれば、あとから得られる利益は格段に小さくなってしまいます。
積み立て投資で守るべきたったひとつのルールは、スタートした時に決めた期間、金額、投資先は決して変えず、継続することです。
積み立て投資を始めたら、決められた投資期間が終わるまでは増額以外の操作をするのは厳禁です。長い投資期間の間には、元本割れするような相場の低迷期に直面することもあるでしょうが、そんな時にわざわざ証券口座にアクセスするのはやめておきましょう。
必要もないのに含み損の額を確認し、自らのメンタルにダメージを与えてもメリットはありません。永遠に下がり続ける相場はあり得ないので、待っていればいずれ戻ると考えて、積み立て投資をしていることを忘れるぐらいの気持ちで放置しておけばいいのです。
積み立て投資を成功させるために重要なのは、「積み立て投資をやめない」ことです。暴落局面ではやめてしまいたくなるものですが、売りたい、買いたい、怖い、逃げ出したいといった自分の感情には、決して従ってはいけません。
あなたも私も、投資の天才ではなく、凡人です。感情に基づく判断よりも、投資のルールのほうがはるかに優れていると肝に銘じて、歯を食いしばって投資を続けなけならないのです。
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・本書の内容の多くは、2023年12月時点の情報に基づいています。
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