『57歳、いきいきハッピーおひとりさま暮らし』 （はりさねーぜ／KADOKAWA）第11回【全12回】
北海道で愛する犬猫と暮らすりさねーぜさん。かつては仕事一筋の多忙な日々を送っていましたが、人生の転機に「私が本当にしたいこと」と向き合い、家づくりや早期退職、そしてフリーランスとしての新たな挑戦など、自分軸で選択を重ねてきました。著書『57歳、いきいきハッピーおひとりさま暮らし』（KADOKAWA）は、彼女の半生を通して、「自分らしい生き方」を見つけるヒントが詰まった一冊です。「孤独は怖くない、怖いのは孤立」というメッセージや、周囲との心地よい距離感の取り方、日々の食生活の整え方、グレイヘアでのおしゃれなど、あなたの「これからの毎日」を楽しく、心豊かにするためのヒントが満載です。
※本記事はりさねーぜ著の書籍『57歳、いきいきハッピーおひとりさま暮らし』から一部抜粋・編集しました。
【仕事とお金】一歩がなかなか踏み出せない本当の理由
何かを始めたい。自分を変えたい。
そう思っているのに、なかなか最初の一歩を踏み出せない人がいます。その理由、わかりますか？
もともと人間って「現状維持バイアス」が働くので、基本的には現状を変えたくない生き物なのだそうです。それが、「変わりたい」と思っているのに、なかなか行動に移せない理由。
つまるところ、「億劫」だから。「面倒臭い」だけなんです。
新しいことを始めるためには、知らないことを調べたり、学んだり、なんらかの行動をしなければなりません。それが「億劫」なんです。
面倒臭いことは、あと回しにしがちです。「息子の受験が終わったら」「夫が異動の時期だから」「入院中の義母が退院したら」「娘の引っ越しが済んだら」「職場に新人が入ってきたばかりだから」......。
わかります。みんな、それぞれいろんな事情がありますよね。
でも、その事情がすべてなくなる日は来るでしょうか？
生きていれば、いろいろなことが起こります。そして、それはきっと死ぬまで続きます。
結局、「○○があるから」を行動しない言い訳にしているだけなんです。
かく言う私もそうでした。格安スマホに変えると固定費が節約できると、かなり前から言われていたにもかかわらず、「なんだか難しそう」「新しい機種が発売されたら」などと言い訳を並べて先延ばしにしていました。でも、実際にやってみたら、ものすごく簡単で、どうしてもっと早くやらなかったのかと後悔しました......。
また、SNSで相談を受けていて感じるのですが、一歩踏み出せない人の特徴の一つとして、目標が大きすぎることがあります。
今現在、何の準備も始めていないのに、いきなり「カフェをオープンさせる」という大きな目標だけを掲げたりする。そして目標を立てたものの、「じゃあ明日から何をする？」となると、何から始めていいかわからず途方に暮れるケースです。
将来的にカフェをオープンさせたいなら、まず何をすればいいのか考える必要があります。
資金はいくらくらいかかる？ その資金を貯めるには、どれくらい収入が必要？ 資金をそこまでかけないでやる方法はない？ 店舗なしで営業する方法は？ お客さんはどうやって呼ぶ？ まずはSNS集客を学ぶ？
こんなふうに、目標を分解し、できそうなことから始めてみてほしいです。とにかく始めてみないと、何がわからないかすらわからないので、まずは動いてみる。わからないことが見えてくると、調べなければいけないことがつかめてくるので、少しずつでも必ず前に進んでいきますよ。
わからないことがどんどんわかってくると、自信にもつながり、さらに前に進めるようになります。
それをコツコツ続けていくと、いつの間にか大きな目標にどんどん近づいていきます。
私もそうして、今ではフリーランスとして食べていけるようになりました。
「現状維持は衰退」って聞いたことありませんか？
自分は今のままでいいと思っていても、時代とともに環境はどんどん変化していきます。デジタル化やIT 化もそうですよね。
「紙での手続きじゃないと無理」
「窓口に直接行かないと不安」
そう言って、新しいシステムに尻込みしていると、来たる将来、さまざまな行政サービスを受けるにも、不利になっていくことが増えると思うのです。
マイナンバーカードを使うとコンビニでさまざまな行政サービスが簡単に安く受けられますが、窓口で手続きすると料金が高いというのも、この例につながりますよね。
年齢を重ねるごとに、何もかも億劫になる気持ちはよくわかります。
ただ、こういった気持ちに頑張って抵抗していかないと、どんどん衰退していってしまう気がするので、ちょっと大変でも頑張っていきたい部分です。
「億劫」は老化を早める要因の一つ！
恐れずに一歩を踏み出していきましょう！
