「苦労して私を育ててくれた母。私が結婚し、孫ができても、誰よりも私を大事にしてくれて...。親孝行したいといつも思っています。ある日、母から通帳を渡されたのです」
■母がくれた通帳。日付を見て、涙が...
家計的には裕福ではなかった我が家。
父のお給料だけでは生活も苦しかったので、母が家族のために懸命に働いてきました。
そんななか、私を私立の高校・大学へ行かせてくれた母には頭が上がりません。
私が社会人になってからは、母に迷惑をかけないようにと心がけ、結婚する時も母からもらったお祝い金は少しだけ受け取り、そのお金で母や父と独身最後の旅行に行きました。
今の私も高給取りではないので、金銭面的に母が楽になるほど援助はできないのですが、実家に帰った時も迷惑はかけないようにしています。
そんなある日、母が通帳と印鑑を私に渡しました。
通帳の日付を見ると、私の結婚記念日が最初の一行目。
金額は、結婚するときに渡してくれたお祝い金と同じ額。
そして、少額ずつでしたが毎月入金されていました。
「○○ちゃん(私の名前)、あなたの子どもも大きくなってきて何かと必要でしょう。あなたが働いた分は、子どもたちに必要なものを買ってあげなさい。このお金は、あなたのために使いなさい。でも、もしこのお金を子どもたちに使うなら、このお金の分だけあなたは仕事を休んで、身体をゆっくり休めなさい」
40歳を過ぎた娘でも、母にとって私はいつまでも子どもで、私が母を心配している以上に、母は私のことを思ってくれているんだと痛感しました。
子どもを持つ親となった今では、より母の思いがあたたかく届いて、涙が止まりませんでした。
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