義実家の蛇口が消えた...いつ? どうして!? 請求書でわかった意外な「ありがた迷惑」<後編>

「60代の男性です。妻の実家の脱衣所と浴室の蛇口が突然消えました。犯罪? それとも超常現象? びっくりしたお話です」

義実家の蛇口が消えた...いつ? どうして!? 請求書でわかった意外な「ありがた迷惑」<後編> 15.jpg

■蛇口が消えた理由は「泥棒」ではなく「すぎた親切心」⁉

1カ月ほど経った2016年4月、近くのガス会社から請求書が届きました。

水道工事代5万円、その中に閉栓キャップ代も含まれていました。

「ガス会社がうちの水道工事を? なぜ?」

ガス会社に問い合わせてみて、ようやく謎が解決しました。

2016年3月10日の夕方、近所を回っていた新聞の集金人が、妻の実家の壁から水が吹き出ているのを発見したそうです。

集金人は、たまたまデイサービスから帰ってきたばかりの義母に知らせました。

「壁の中の水道管が割れているみたいよ。工事をしてくれそうな人を呼んであげようか?」

認知症の義母は、きっと訳も分からず「はい」と答えたことでしょう。

その集金人はすぐに工事ができそうな知り合いのガス会社の人を呼び、壁の中の水道管を直させました。

なるほど、確かに脱衣所の壁の板が部分的に新しくなっていましたが、そこからが問題です。

なぜ蛇口を外したのか。

ガス会社の人は「家の人から蛇口を全部取ってくれと頼まれた」と言いましたが、いまとなっては事実確認はできません。

もちろん、認知症の義母はそんなことがあったことなど忘れています。

ことの顛末が分かり、ホッと納得しながらも、素直に感謝できない私なのでした。

あれから8年が経ちましたが、蛇口を付ける必要もないので、そのままになっています。

跡継ぎのいない義実家は、私たちが管理しなくてはいけなくなります。

もしリニューアルするならば、きちんと蛇口やシャワーノズルを付けて、誰が何といおうと絶対に蛇口を外させないようにしたいと思っています。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP