こんにちは山田あしゅらです。
義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴ったブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―（現・13番さんのつぼ）』。
ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。
【前回】認知症の義母から20代食べ盛りの息子まで...3世代同居家族の食卓事情
悩み尽きない我が家の介護ですが、中でも一番の悩みは何と言っても長年悩まされ続けてきた『義父の風呂問題』でした。
義父が風呂場で『大』を催してしまうこの大問題。
近頃ではこれが当たり前のような毎日になっておりました。
これまで様々工夫をこらしてきたもののいずれもコレという打開策には至らず私たちも半ばお手上げ状態。
この日の夜も義父が出た後の浴室からかつてない強烈な臭気が漂い始めました。
プライドの高い義父は浴室のドアを閉めてしまえばそれでなかったことにしてしまうおつもりか、はたまたニオイに鈍感になっているのか...
完全に知らんぷりを決め込んで、居間のベッドに向かいます。
意を決して風呂場を覗くと案の定の大惨状。
そこかしこ風呂場に放置されたブツの香りは悲しいかな蒸気に乗って家じゅうに充満し修羅場の様相を醸し出します（泣）
長年の辛抱も限界を超え、とうとう私はブチ切れ。
煮え切らない夫としお氏をヨソに直接交渉に挑んだのでありました。
これまで何だかんだと言い訳してはデイサービスの入浴を頑なに拒否してきた義父。
もちろん、当人も風呂での粗相の自覚があるからこその拒否なのですが、しかし、家族だって我慢の限界があるってものです。
思い余って直球勝負に出る私。
今回は本人もかなり盛大にやらかしちゃった自覚があったのでしょう。
さすがの義父にも直球がズシンと響いた...かな？
身体のあちこちが衰えてはいるものの、義父の頭はまだしっかりしています。
プライドの高さも相まって現状の受け入れがたさは人一倍で、それがかえって事を難しくしている面もあるのです。
こちらの要望を一方的に強いても反発を食らうことは長年十分経験していますので、後は当人の腹一つ。
クドクドと説得はしますまい。
ちょうど翌日はデイサービスの利用日です。
イチかバチか送迎の時にお風呂に入れてもらうようスタッフさんに頼んでみて、それですんなり利用出来れば万々歳ですわ。
実を言うと、前回の『担当者会議』の時ケアマネジャーが
入浴介助をケアプランにサラッと追加してくれていたことも後押しになっていました。
義父の入浴サービス拒否の理由をよく心得てくれているデイサービスの担当者もその場で1も2もなくＯＫしてくれました。
入浴介助を利用するには『診療情報提供書』の提出が必要とのことでしたので
こちらも定期受診の際、事前にこそっと取得済み。
大急ぎで
お風呂セットも用意して仕込みは万全でございます（笑）
翌朝の送迎時、デイサービスのスタッフに昨夜の経緯と、今日から入浴サービスをお願いしたいこと、本人が「どうしてもヤダ」と言ったらやめてほしいこと（それで、「デイサービスもヤダ」になったら困るもんね）などなどを手短に伝え、後は首尾よく義父がデイのお風呂に入ってくれますよう祈るだけ。
義父には多くを語らず、普段通り見送りました。
果たして結果は...
ああ。ナミダの大願成就。
山田家の介護
歴史的快挙であります。
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。
