「50代の男性です。香辛料の魅力に取りつかれ、激辛料理が平気な体質になってしまいました。そんな私ですが、新しい刺激に出会ってしまったんです」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■激辛の魅力に目覚め、底なしの沼へと一直線
私(52歳)は、幼い頃に親の真似をしてうどんにかけた唐辛子に衝撃を受けて以来、この赤い香辛料の魅力にすっかりとりつかれてしまいました。
今では、あらゆる食事に唐辛子にかけなければ物足りなさを感じるようになっています。
ラーメンやパスタには当たり前のようにかけ、味噌汁にも入れています。
真っ赤になったスープを見て、周囲の人から引かれることもあります。
ですが、テレビでもよく激辛料理に挑戦する番組が流れていたこともあり、個人的にはそんなに逸脱した趣向ではないはず、むしろ普通なんじゃないかと思い込んでいました。
ただ、友人たちと行ったパーティで、罰ゲームでわさびが詰められた稲荷寿司を食べても平気。
会社の飲み会で、ブラッディマリー(ウォッカとトマトジュースのカクテル)にタバスコを20滴以上入れても平気で一気飲み。
知らず知らずのうちに、辛いものが平気な体になってしまいました。
あるラーメン店では、20辛まではメニューに載っていてオーダーできるのですが、裏メニューとして50辛まであることを知り、恐る恐る頼んでみると想像より全然辛くはありませんでした。
むしろ、中途半端な辛さが味を邪魔しているのが分かってガッカリしました。
これは自分の感覚の話になるのですが、それぞれの香辛料には辛さの限界があり、ある一定の量を超えてしまうと辛さはそれ以上は変わらず、単に他の味付けを薄めるだけだと感じています。
■立ち寄ったレストランで経験した「想定外の激辛」
辛さに関して悟りにも近い感覚を抱いた私。
あるエスニック料理店が激辛メニューで有名であることを聞きつけ、友人とその店に行きました。
店に入るとすぐにエスニック料理特有の香草の匂いが鼻孔に入り込み、早速激辛料理を頼むと、挑戦的な笑みを浮かべた店主に「本当に食べれるの?」と確認されたので、否が応でも期待値が上がりました。
しかし実際の料理を口にすると、味付けの美味しさに対して辛さは想像の範囲内でした。
短い時間でぺろりと平らげると、店主は不満げな表情に。
どうやら私の反応は店主のプライドを少し傷つけたようで、申し訳ない気持ちで店を出ていくことになりました。
その後、別の友人とそのエスニック料理店に行く機会があったのですが、店主が私を見て「また同じ激辛メニューでいいですか?」と言ってきたので、私の顔と頼んだメニューを覚えていることに少しビックリしました。
もともと同じメニューを頼むつもりだったのでお願いすると、心なしか店主の表情が前回よりも挑戦的であることに気づきました。
提供された料理を一口食べてみると、予想だにしなかった違和感が口の中に広がったのです。
辛さが前回の料理と比べ物にならないくらい上がっていて、むしろ辛さを通り越して痛いと感じるくらいでした。
店主を横目で見ると満足げな表情でこちらを見ていて、「今回の辛さはどうですか?」と聞いてきたので、心に余裕がないまま「滅茶苦茶辛いです」と悶えながら返答しました。
話を聞くと、いつものメニューは日本人の味覚に合わせているので、激辛レベルも日本人向けにしていたようです。
それが私は平気そうだったので、現地レベルにしてみたとのこと。
その話を聞いたとき、悟ったつもりになっていた激辛に、さらに向こう側があったことへの喜びを感じ、世界が広がったような感覚になりました。
しかし、本人の許可を取らずに勝手に辛さの調整を変えてしまう店主の子どもっぽさに気づいたのは、残念ながら店を出て口の痛みが引いた後でした...。
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