「40代の女性です。父親の目論見により、祖父母が残した不動産を相続し、税金等の支払い義務を負った兄。しかし、母親の行動によって意外な展開になりました」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■我が息子に固定資産税を背負わせたズル賢い父
私(47歳)の現在の実家は、もともとは祖父母が暮らしており、祖父母が他界した後に両親が移り住みました。
祖父が先に逝き、祖母はその10年後の2015年に他界。
父(77歳)には兄が1人いたのですが、その兄は祖母よりも先に亡くなっていました。
そのため残った家は、次男である私の父が相続することになりました。
父は、固定資産税等を自分の子どもに支払ってもらおうと目論み、私の兄(48歳)が相続することになりました。
現在、両親は受け継いだ祖父母の家に暮らし、別居している兄が税金を支払っています。
「自分たちが逝った後は、どうせお前が継ぐんだから」と父に言われ、「それもそうだな」と了承した兄。
当時、兄は仕事が忙しかったため、親の言うことを何でも「はいはい」と、適当に受け入れていたようです。
しかし、税金の支払いに直面した時点で、ようやく「しまった!」と思ったそうです。
父は、家の修繕が必要になるたびに兄に連絡し「お前が家の所有者だろ」と言って、修繕費を兄に支払わせているそうです。
私だったら「住んでいる人間が管理しろ」と言うところですが、兄は「まあ、親孝行だと思っておこう」と受け入れています。
我が兄ながら、つくづくお人好しだなと感心してしまいます。
■父の目論見も実際は...
ただ、ここまでの話は表向きで、実は裏があります。
兄は、税金も家の修繕費等もすべて自分が払うと申し出ていたのですが、実際にはまったく支払っていません。
すべての費用は、母(77歳)が自身の貯金から支払っています。
息子に甘える父とは対照的に、母は息子には絶対に迷惑をかけたくないという考え。
母はパートをしていた頃に、お金をコツコツ貯金していたようで頼もしい限りです。
もちろん、そのことを父には伝えていません。
父があまりにも嬉しそうに、近所の人に「息子がいろいろと面倒を見てくれるから助かる」と話していて、近所の人も「いい息子さんを持って羨ましい」と褒めていたため、言いそびれてしまったそうです。
どうやら父は、いろいろと要求を受け入れてくれる息子の頼もしさが嬉しいようです。
そして母は、夫が誇らしげに息子の話をする姿を見るのが嬉しいようです。
きっと父と母にとって兄は「自慢の息子」なのでしょう。
兄は、単純に「払う」「払わない」の事務的な話としてしか受け取っておらず、妹の私が言うのもなんですが、親の心子知らずといった感じです。
兄は母に「支払いが厳しくなったらいつでも言って」と言っていますが、母は「絶対に頼らない」と断固拒否しています。
さらに「どうせお父さんのほうが先に逝くからバレないわよ」と自信ありげ。
たしかに父が知ると失望しそうなので、このまま「秘密」が守られることを祈りたいです。
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