「私の親戚が作る料理はどれもとても甘いんです。不思議に思っていましたが、まさかあんな意味があったとは...」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■義実家の地域は「親戚の親戚は、親戚」
私(43歳)の夫(54歳)の実家は遠方の雪国です。
最寄駅から義実家まで車で30分ほどかかり、町の人は「みんな顔見知り」というほどの田舎です。
そこで義母(84歳)は長年、ひとり暮らしをしていました。
2000年頃に認知症を発症し、いまは施設に入所しているため、義実家は空き家です。
私は結婚して15年以上、お盆やお正月は義実家へ。
義実家から車で10分圏内に親戚が何軒もあり、あいさつ周りをしてから帰るのが習慣でした。
ちょっと戸惑ったのが、「親戚の親戚はみんな親戚」のような感覚です。
「お母さん(義母)の従兄弟の従姉妹だよ」「亡くなった義父の甥っ子の、またいとこよ」
そのように紹介されても、もはや他人では? と戸惑ってしまいます。
でも、私の育った環境にはなかった「遠くから来たんだね〜、上がってたくさん食べれ」「これ、少ないけど採れたての野菜、もってっけ〜」と、親身になって接してくれるのはとても嬉しいです。
2024年のお正月は事情で帰省できませんでした。
すると、義実家の親族たちが、それぞれ「お正月に食べれ」とさまざまなものを送ってくれました。
■砂糖を大量に入れる料理。その意味は?
ただ、少し困ったことがありました。
それは、義実家の親族が送ってくれた料理の味付けが甘いことです。
味見をすると「こんなに甘いの? 私の味覚が変なの?」と思うほど。
認知症前の義母の料理もとにかく甘かったです。
例えば「茶碗蒸し」などは、何度食べても「プリン」のよう。
また、義母はお盆は必ず、赤飯を炊いていました。
そして、炊いた赤飯の上に、甘納豆と大量の砂糖をまぶすのです。
私は「え~⁉」と思いつつ、こんな甘い味付けは、義母だけだと思っていました。
ところが、義実家の親戚たちが送ってくれた料理にも、甘すぎるおせち料理がいくつもありました。
いまでは貴重なニシンが入った昆布巻きを「やったあ」と食べたら「え? 羊羹?」と驚くほどの甘さ。
伊達巻もまるで砂糖の塊のようでした。
高級品の数の子は、親族がわざわざ味付けして送ってくれたのですが、「この甘々のプチプチって新種のお菓子?」というほどの甘さです。
息子も「お砂糖の量、間違えたのかな?」「おばあちゃん(義母)だけでなくて、△△ばあばも、□□おばあちゃん(親戚のこと)も、どうしてこんなに甘いの?」と驚いていました。
それでも手間をかけてしてくれた好意なのでありがたいですし、各親族にお礼の電話をかけました。
そんななか、親族の1人が言ったのです。
「甘すぎなかったかい?」と。
私は「え? 甘すぎると分かってるの?」と戸惑うと、親族は続けました。
「砂糖をどれだけ入れて甘くできるかはね『ウチは贅沢品の砂糖がこんなにも贅沢に使えるんだよ』っていう『財力』の見せ場だからね〜」
「そういう意味もあったんだ!」と目から鱗でした。
でも「だからかこの町は糖尿病が多いの」という言葉に納得してしまいました。
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