「このままだと犯罪に巻き込まれる」海外の危険地域に迷い込み...スラム街でパニックに陥った恐怖体験

「20代前半の頃、私(47歳・女性)は海外留学していました。そこでいま思い返しても恐ろしい体験をしたのです。治安がよくない地域であることは知っていましたが、平和な日本に慣れすぎていた当時の私。本当に危ないところでした」

 アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?

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■海外留学中、バスでスラム街に迷い込み大パニック!

20代前半の頃、海外へ留学していた時の話です。

留学先でH美という1歳年下の日本人の女の子と親しくなりました。

留学生活が1カ月を過ぎた頃、H美と2人で学校帰りにバスに乗って街まで遊びに行くことになりました。

大学から繁華街まではバスで30分ほど。

その頃はお互い大学の近辺からまだ出たことがなく、バスの乗り方すら知らない状況でした。

私たちが留学していた街は、世界的に見ても治安があまり良くないところです。

学校の先生も「バスに乗る際には降りる場所を事前に確認し、午後5時を過ぎたら乗るのは控えるように」と、生徒たちに注意を促しているほどでした。

しかし、私たちは「何とかなるだろう」と楽観的でした。

事前にバスのルートと降りる場所をチェックし、当日は紙の地図を片手にいざバスに乗車。

その地域のバスは日本のように車内アナウンスがなく、外の景色を見ながら目的地に近づいたらSTOPボタンを押すという仕組みでした。

そのため、乗車中は常に地図と外の景色を確認していたのですが、しばらくすると頭が混乱し、地図上でどこにいるのかが分からなくなってしまいました。

降りる場所を間違えると危険と聞いていたため「どうしよう! どこで降りる?」と、私もH美もパニックに!

そうこうするうちに降り損ねてしまい、バスは市街地を抜け、どんどん目的地から離れて行きました。

■海外の危険地域は想像を超える世界で...

ある地点を過ぎると外の景色は明らかに変化し、殺伐とした光景が広がっていました。

もう途中で降りようにも降りられない状況です。

本能的なものかもしれませんが、「ここで降りたら犯罪に巻き込まれる」という恐怖心でいっぱいでした。

その後、バスは終点となる大きな病院の前で停車...そこはスラム街でした。

映画で見たような光景が広がっていました。

病院があったため、一応開けた場所ではありましたが、辺りの古びたビルの窓にはセキュリティ用の鉄格子、そこかしこにゴミ溜め。

行き交う人々は、失礼ながらヨレヨレの不潔な服を身にまとった人たちばかり。

目が座っている人もちらほらいて、おそらく薬物をやっていたのではないかと思います。

みんな、虚ろな目つきで私たちを見ていました。

私たちは恐怖で身動きが取れず。

H美は足をすくませながら「大使館に電話して、迷子になったって言って助けてもらおう」と、はた迷惑なことを言いだす始末。

とりあえず向かいのバス停まで行き、逆方向へ戻るバスが来るのを待つことに。

すると運良く、バスは1分もしないうちに来ました。

行きのバスがどこかでUターンをして来たようでした。

今度はドライバーに「ここまで行きたい」と地図を見せて説明し、何とか最初の目的地まで戻ることができました。

後から聞いた話ですが、私たちが降りた場所はヒスパニック系移民の貧困層が住む地域で、当時はギャングによる犯罪や銃撃事件が頻繁に起こっていたそうです。

「平和ボケ」という言葉が身に染みた体験でした。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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