ニヤッと笑って通り過ぎる「元夫」。離婚したての元夫とやけに出会う...これは偶然!?

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:濃姫
性別:女性
年齢:56
プロフィール:娘(20歳)、息子(15歳)、実母(77歳)との4人で生活している新米シングルマザー。

ニヤッと笑って通り過ぎる「元夫」。離婚したての元夫とやけに出会う...これは偶然!? 11.jpg

元夫(48歳)の浮気が原因で1年ほど話し合いを続け、2023年の3月に離婚が成立。

私は娘と息子とペットの犬を連れて家を出ました。

25歳で結婚してから元夫の実家が営む飲食店を手伝っていた私は、離婚を契機に20年ぶりに会社勤めをすることになり、無我夢中で新しい生活に突入しました。

最初は不安と緊張でクタクタの毎日でしたが、やっと新しい生活に慣れてきた6月中旬のことです。

元夫から「重要な話がある」と突然、LINEで連絡がありました。

私は元夫とはもう会いたくもなかったですし、話したくもなかったのですが、子どもたちに関わる大切なことで、LINEや電話では話せないと言うため、仕方がなく会社の帰りにカフェで会うことになりました。

久しぶりに会った元夫は離婚前と変わらない様子でした。

「俺も中年だからさぁ、やっぱ仕事もして自分の身のまわりのこともしなくちゃで、毎日ヘトヘトでね」

「休みなんか洗濯して掃除してあとは寝ているだけだよ。もう以前のように飲みに行くこともないし寂しいもんよ」

何を話すのかと思えば、しきりに自分が以前とは変わったんだよアピール。

その後も可愛がっていたペットがいなくなって寂しいなど、一向に重要な話が出てきません。

しびれを切らした私が「重要な話って何?」と聞くと、一瞬「え?」という表情を浮かべ、慌てた様子で言いました。

「あ、そうだった! もうすぐ〇〇(娘の名前)の20歳の誕生日だから、親父(73歳)とお袋(71歳)も子どもたちと会いたいだろうからさ、皆で食事会の案を練ろうと思ってね」

私はうんざりすると同時に呆れてしまいました。

「お義父さんとお義母さんと一緒に元嫁の私が食事なんてできるわけないでしょ! 〇〇のお祝いはあなたと子どもたちとお義父さんとお義母さんの5人でやって」

「あぁ、そっか、やっぱりダメだよね」

この話が重要だったんじゃないの?と聞きたくなるほど、あっさり終わりました。

これ以来、大した要件でもないLINEが頻繁に送られてくるようになり、返信するのも面倒なので既読スルーを続けていました。

そして7月初旬、会社の昼休みに同僚と蕎麦店の列に並んでいたとき、私は突然後ろから肩をポンっと叩かれました。

驚いて横を見るとニヤッと笑みを浮かべた元夫が何も言わず通り過ぎていったのです。

それから1週間後の昼休みも、その3日後の昼休みも会いました。

会ったというより、私は付け回されているように感じました...。

私に対して何かを言ってくるわけでもなく、軽くニヤッとし、意識的に軽快な足取りで去って行く元夫が不気味でたまりません。

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