<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ももこ
性別:女性
年齢:43
プロフィール:2人の子ども(男17歳・女15歳)を育てるワーキングママ。忙しい暮らしのなかに人生のスパイスを見つけるのが得意です。
以前働いていた職場の上司Zさん(50代半ば)の話です。
Zさんの前職は金融系で、私(当時41歳)が働いていた会社に50代半ばで入社してきました。
いわゆる「天下り」というやつです。
Zさんは入社して間もなく管理職に就き、私の上司となりました。
そこまではよくある話だと思いますが、この人、天才的なイライラ製造機だったのです。
1つ目は食事中のイライラ。
当時(2021年)はコロナ禍真っ最中で、会社の食堂は閉鎖されていたため、私は自席で昼食をとっていました。
Zさんは私の隣の席なのですが、彼は口を開けて咀嚼する「クチャラー」でした。
席の間にはアクリル板が設置されていましたが、近距離からクチャクチャと咀嚼する音が響いてきます。
しかも口からはポロポロとご飯粒が...さすがに毎日は耐えられず、私は誰も使っていない暗く狭い、そして寒い会議室で食事をとるようになりました。
2つ目は自慢話です。
チーム内の会議は意見を出し合う場のはずですが、Zさんの独壇場でした。
Zさんの話はとにかく長い! 話の中に必ず出てくるのが、某有名大学に通うお子さんの話でした。
最初こそ「すごいですね! さすがZさんのお子さんです~」と太鼓持ちに励みましたが、毎回話されるとうんざり。
いつしか「はいはい」という空気になり、癒し系と評判だった新入社員の子でさえ、苦笑いするのが精いっぱいでした。
3つ目が会社の悪口。
Zさんの前の職場はそこそこ名の知れた会社だったためか、天下り先が中堅企業であることが気に入らないようで、「セキュリティがなってない」「時代遅れ」「役員がバカ」「社長がおじいちゃんすぎる」など言いたい放題。
「だったら入社しないでよ」と、部署のみんなが思っていました。
外に聞こえていないか心配になり、会議中にそっと窓を閉めたこともあります。
そのくせ、当の社長の前ではペコペコする典型的な二面性のあるタイプ。
会議の発言を録音して、社長に聞かせてやりたいと何度思ったか...。
4つ目は独り言と愚痴。
かなり大きめの声で独り言を口にし、内容も誰かを罵倒するものでした。
「ふざけんな」「アイツ頭おかしいのか」などと言った後に舌打ち。
席が近いので否が応でも聞こえてきますし、聞いているだけでぐったりしてしまいます。
独り言を言い終わると、部下である男性社員(30代後半でとてもいい人でした)に愚痴をこぼし始めます。
会社の愚痴、自分よりできる社員(ほとんど全員)や役員の愚痴、社宅の愚痴、可愛がっているはずの部下の愚痴...エンドレスで愚痴を吐き続けるZさん。
前職では部下が数百人いたらしいのですが、そんな話は誰1人として信じていませんでした。
愚痴の聞き役だった男性社員が病欠したときのことです。
いつも愚痴ばかり聞いていたから体調でも崩したのかな...と思っていると、忙しいさなかに欠席したことが許せなかったのか、Zさんが暴言を言い始めました。
「熱が出たくらいで休むなよ、仕事終わってねーくせに。体調悪くても無理して出勤するのが会社員の常識だろ」
いくらなんでも酷すぎますし、時代錯誤すぎる!
何か言ってやりたいと思っていたら、普段はのほほんとしている同僚(男性40代半ば)がサラッとこう言いました。
「Zさんの愚痴を聞く時間を仕事に充てられれば、彼ももっと仕事が進むんですがね」
そう言われて、黙り込んでしまったZさん。
私は、その同僚のことは特になんとも思っていませんでしたが、この一言で大好きになってしまいました。
その後、私はZさんのことだけでなくさまざまな事情もあり、会社を辞めました。
新しい職場も決まり、平穏な日々を過ごせるかと思いきや、仲良しの元同僚(女性40代前半)から毎日のようにZさんの行動がメールで送られてきます。
せっかく辞めたのになぁ...と思いながら、引き続きZさんのせいでモヤモヤする日々を過ごしています。
Zさんの呪いからは、しばらく逃れられそうもありません。
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