会話の流れで「移住してみたいですね」とさらｔっと話したら...同僚の暴走がすごくて

約7年前、まだ独身だった頃の出来事です。

当時の職場に、一緒にランチに行く女性（当時50代）がいました。

特に仲が良いわけではなく、複数人いるメンバーの1人で、連絡先も交換していません。

そんなある時、彼女を含めたメンバーで旅行の話になりました。

好きな旅行先を聞かれた私は「この間○○県に行ってきました。すごくいいところでしたよ。ランキングでは移住したい街ナンバーワンらしいんですけど、納得ですね」と言いました。

すると、彼女がこの話に食いついたのです。

「そうなの⁉　いとこがその県のお役所で働いてるから私も遊びに行ったことあるけど、本当にいいとこよね〜」

賛同してくれたことがうれしかったので、私も話を続けました。

「移住先として人気なんですけど、なかなか仕事がないみたいで。その点、公務員は安泰ですね、あんないいところで公務員ができるなんていいなあ」

他のみんなも「ほんと、公務員で場所もいいなんてうらやましい！」と大いに盛り上がりました。

それから数カ月後の年末、仕事納めの日に彼女に「今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします」となにげなく挨拶しました。

すると、彼女は驚いた顔をして「え！　あなた来年もこの職場で働くの？」と言い出したのです。

急に身に覚えのないことを言われてびっくりしていると、続けて彼女はこんなことを言いました。

「この間、移住したいって言ってたから、もう会社辞めて引っ越すんだと思ってた。いとこに仕事を探してもらうように頼んじゃったんだけど、移住しないなら仕事探すのやめてもらわなきゃ！」

そう言われて私も仰天！

世間話のレベルで言った話なのに、なぜそんなことになっているのか理解不能でした。

「確かに、移住できたら素敵...みたいなことを言いましたが、それは空が飛べたらいいなとか世界一周したいなくらいのレベルの話で、具体的に計画してることじゃないんです」

必死で誤解を解きましたが、どうやら彼女の中では私が移住することは確定していたようです。

さらにはこんなことも言い出しました。

「独身で移住なんかしたら結婚も難しいと思ってね、ちょうどいとこの知り合いに結婚相談の仲人さんがいたから声をかけてもらってたんだけど、それもキャンセルしなきゃ」

なんと彼女は、仕事だけでなく結婚相手を探す面倒も見ようと思っていたのです。

あの他愛のない会話でそこまで想像が広がるなんて...彼女の暴走（妄想？）に、びっくりしました。

これ以来、もう彼女には余計なことは言えないと思い、彼女の前ではプライベートの話をしないようにしているうちに、だんだん疎遠になってしまいました。