<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ごんちき
性別:男性
年齢:48
プロフィール:東北地方の会社員です。妻と2人暮らしです。
私の妻(50代)の話です。
義母(80代)は妻の実の母親ではありません。
妻は10代の頃に実母(シングルマザーだったそうです)から虐待を受けて、心配した親戚が話し合い、妻にとっては伯母にあたる実母の姉と養子縁組をしたのだそうです。
最近、妻が明かした話によると、相当ひどい虐待だったようで「お前なんかいなければいいんだ!」などの暴言を吐かれるのは日常茶飯事。
殴ったり蹴ったりもあったそうで、思い出すのも嫌になる程だったそうです。
その後、妻と実母はほとんど会うこともなく、妻は伯母であるいまの母親の元で育ちました。
実母はその後、職場で知り合った男性と結婚し、関東方面へ引っ越し。
それ以来、実母は法事があっても実家に帰って来ることはなくなりました。
一部の親戚とは年賀状など手紙のやりとりはしていたそうですが、次第に疎遠になり、やがて音信不通になったとのこと。
妻は私と知り合って結婚するときに、母とは別に実母がいることは教えてくれましたが、やはり思い出したくないのか、詳しい話は一切してくれませんでした。
ですから、私も妻の実母に会ったことはありません。
私たちが結婚して20年程経過した2021年のことです。
突然、妻の元に知らない男性から連絡がありました。
その男性は妻の実母の夫と名乗りました。
男性が言うには、実母は病で余命幾許もないとのこと。
実母は妻を虐待をした過去を後悔しており、いつか許してもらえたら一緒に住みたいと思っていたようです。
そして「購入していた家を譲りたい」と男性から聞かされました。
家を譲ると聞いて私たちは驚きましたが、後で聞いたところによると男性は大変な資産家で、家は譲っても全くかまわないとのことでした。
ただ、許してもらいたいとの伝言を聞いても妻は全く気が進まず「お断りします」ときっぱり伝えました。
しかし、男性は何度も妻の元を訪れて説得を試みました。
最初は嫌がっていた妻も結局は男性の説得に応じ、しぶしぶ家を譲り受けることに同意したのです。
その後、実母が亡くなり、妻は家を譲り受けました。
私と妻は2人で譲り受けた家を見に行ったのですが、その場所はとんでもない田舎で家も荒れ放題。
とても人が住めるような状況ではありませんでした。
結局、家を取り壊して土地だけを引き取ってもらいましたが、費用を考えるとプラスマイナスゼロ。
「亡くなっても迷惑な人だったわ」と妻はぶつぶつ言いながら、母の懺悔もあり、複雑な思いのようでした。
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