<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ごんちき
性別:男性
年齢:48
プロフィール:東北地方の会社員です。妻と2人暮らし。
私の姉(50代)のお話です。
姉は小さい頃から出来が良く、学業では常に学年でトップクラス。
運動も得意で、バレーボールで県の強化選手に選ばれたこともあるほど運動神経は抜群。
生徒会活動にも参加し、人望もありました。
さらには書道もたしなみ、腕前は「将来、教室を開ける」と、書道の先生に言われたほどです。
そんな完璧を絵に描いたような姉は、大学を卒業後、会社に数年勤めた後に恋愛結婚をして退職しました。
嫁ぎ先でも家事を完璧にこなし、「仕事もしたい」と言って地元のスーパーマーケットでパートタイムで働き、すぐにリーダーに選ばれるなどあらゆる場面で有能さを発揮していました。
さらにボランティア活動で外国人のお世話をしながら、外国語を勉強してすぐにマスターするなど、超人ぶりを見せつけてくれました。
弟である私は小さい頃からこの完璧な姉と比べられていて、何度も悔しい思いをしてきました。
でも、長いこと超人ぶりを見せつけられ続けると、比べられても腹が立たなくなり、やがては感心するばかりになりました。
そんな完璧な姉ですが、唯一苦手なことがあります。
それは『料理』です。
主婦になってからすでに20年以上経ちますが、一向に上達しません。
目分量で味付けするのですが、カンが悪いのか極端に味が濃かったり、薄かったりします。
その都度、調整はしているそうですが、調味料を投入しすぎたせいで訳の分からない味になってしまうこともしばしば。
あるときは「カレーにチョコレートを隠し味で入れると美味しい」と聞いて、適量を知らぬままチョコレートを大量に投入。
甘くて気持ち悪い味となってしまいました。
材料の組み合わせも独特で、あるときはシチューにわかめとちくわを入れるなど、不思議なアレンジをしてしまいました。
本人に言わせると「レシピ通り作ったって面白くないでしょ?」ですが、センスがなく、味音痴なのでかなり微妙な味になってしまいします。
これには嫁ぎ先のみなさんも閉口しており、料理に関してだけは姑(80代)に叱られることがいまでもたまにあるそうです。
義兄(50代)は「料理だけはどうしようもないんだよねえ。何でだろ?」と不思議そうにしています。
姉本人は「美味しいと思うんだけど評判が悪いのよね。おかしいな」と、自分の味音痴に気がついていない様子。
姉は性格も良いので、料理下手以外には欠点も無く、幸いなことに夫婦仲は至って円満だそう。
小さい頃から何をやっても万能な姉ですが、私としては料理下手という欠点があるおかげで少しほっとしています。
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