<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みんと
性別:女性
年齢:52
プロフィール:40代で初婚。転勤妻で、バツイチ夫(53才)と2人暮らし。
夫の両親は義父81歳、義母80歳で、2人で暮らしています。
私たち夫婦は転勤したため、義両親とは遠く離れて住んでいます。
義母は心配性で不眠症。
いつも大好きな息子(私の夫)のことを心配しています。
「息子の仕事は忙しくないの?」 「体は? 夫婦仲は?」などとよく聞かれます。
夫から電話をしてくれたらいいのですが、「便りのないのは元気な証拠」と言い、用事があるときしか電話をしません。
義母の電話を途中で代わろうとしても、手を振って断って部屋を出ていきます。
理由は、話が長くて面倒だから。
義父から「あんまり息子夫婦に電話するな」と義母は言われ、実は電話を我慢しているのだとか。
義母が気の毒で、私はときどき近況報告の電話を入れることにしています。
ある日、電話で義母に「2人ともお元気にしてますか?」と訊ねると、「実はお父ちゃんの膵臓に影が見つかって今度検査に行くねん」とのこと。
さらに義母は「このことは息子には内緒にしといてな、あの子心配するから」と言うのです。
私は「分かりました」と電話を切ったのですが、大きな病気かもしれないのに、本当に夫に言わなくていいのかなあ? とモヤモヤした気分でした。
夫に伝えるべきかやめるべきか...頭の中でシミュレーションをしていると「何で言うたんよ?」という義母の声と「何で言うてくれへんかったん?」という夫の声が、交錯します。
以前、義母の口から「息子も私に似て心配性やから」と聞いたことがあります。
私は正直、夫は義母とは全く違うタイプに感じていますが、もしかすると夫にもそういう時期があったのかもしれません。
内緒事なんて困ったなあと思いながら、検査の結果を聞いてから考えることにしました。
翌週、義母に電話をしてみると「お父ちゃん、腫瘍はあるみたいやけど、手術できひんねんて。そやから、ときどき検査しながら様子見ることになった」とのことでした。
そしてまた「息子には内緒にしといてな」と念押しがありました。
「分かりました、お大事にしてください」と電話を切る私。
腫瘍という言葉を聞いた私は、最悪のことも想像してしまい、その日の夜、やはり夫に伝えました。
夫は「年やから悪いところも出てくるよ」と心配する素振りも見せず、義母が内緒にしたことを笑っていました。
夫には「くれぐれも私から聞いたことは、お義母さんに内緒にしてな」と、私も義母ばりに念押しをしました。
その数日後、夫のいる時間帯に義母に電話し、強引に夫と代わりました。
すると、義母はあっさり義父の病気のことを夫に話していました。
「えー、内緒ちゃうかったんか~い!」
私は心の中で叫んでいました。
義母は自分の口から伝えたかったのか、それとも黙っておけなかったのか。
何はともあれ、内緒事がなくなってホッとしました。
息子への電話を我慢する義母と、電話に出るのも面倒がる夫。
つなぎ役はいままで通りに続きそうですが、私が間に挟まれないためにも、なるべく夫の声を義母に聞かせてあげるようにしようと思います。
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